週末ミドルもう一つ注目はカナダの光速戦闘機レミューだ。
ここまで26勝25KO2敗。相手の懐に入るやコンビネーションを放ち一瞬で相手を倒してしまう速攻を得意とする。
対するガオナ11勝7KO1敗とまずますのレコードのラテン王者。タフなメキシカンだ。
昨年レミューはルビオ戦で序盤スピード&テクニックで圧倒的に上回っていたものの中盤から突如として巻き返された。そして硬質なパンチを食って倒されてしまった苦い思い出がある。
レミューはリーチが163cmしかなく接近戦に持ち込まなければベストショットを打ち込めないのだ。ガオナリーチ194cmと30cm以上も上回り一発も秘めている。
レミューにとってこのガオナ戦はメキシカンパンチャー克服という意味があった。
試合開始。やはりリーチ差が目立つ。レミューちょこんと出すジャブ一発が全く届かない。
ガオナストレートが伸び、レミューが入って来るところにアッパーを合わせる等よく対策を練っている。
そして打ち気にはやって前に出た瞬間レミューの左フック炸裂。
危険を察知したガオナ冷静になり再び距離を作ろうとするがレミューは止まらない。ガオナ打ち合わさざるを得ない状況に追い込まれてしまう。
第1ラウンド残り30秒、レミューの右ストレートが決まり一発で腰を落とすガオナ。
立ち上がったもののこれはレミューもう逃さない。攻め込まれる前に押し返そうと打って出て来たガオナに強烈な左フックをカウンターでお見舞いして失神KO。
10度目のファーストラウンドノックアウトで鬼門であるメキシカンを見事に倒してみせた。
レミューまだ23歳。現在4団体全てでランキング15位圏内から外れてしまっているが、この衝撃的すぎるKOシーンが話題を呼び最前線に復帰して来るだろう。
2012.10.12 David Lemieux vs Alvaro Gaona