ロバート・ゲレーロ WBCウエルター暫定王座へ就く | @TUG_man石田順裕応援ブログ

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世界リアルボクシングドキュメント



肩の負傷から一年以上もリングを離れる事を余儀なくされたロバート・ゲレーロの復帰戦。

その復帰戦がいきなり2階級も上でしかもタイトル戦という、はた目には無茶な?!マッチにも見えた。

対するセルチュク・アイディンはトルコ出身無敗のハードヒッターだ。
ミニ・タイソンの異名をとり23戦全勝17KOとナチュラルウエルターのトップコンデターである。


ゲレーロはそもそもフェザーの選手。もう技術がどうこうとか関係無しに身体ごとブッ飛ばされちゃうんじゃないか?


「アウェイでの試合だと言うのにホームで戦う気分だぜ。オレはゲレーロのアゴを叩き割るだろう。後はゲレーロの無事を祈るしか無い」


試合前アイディンは自信満々にこう答え〝ゴースト〟ことゲレーロはマジで逝っちまうかも、なんて心配すらさせたのだった。

かくいうオレも例えば日本でおなじみリナレスだったりつい先日のウンベルトソトだったり、ボクシング以前に負けちゃうというか、ボクシング技術で勝っても一発の重さに負ける、そんな試合になるのではないかと予測した。


一言でいうとこの試合の見所は〝階級〟とは何ぞや?といったところか。



試合開始からアイディンがガードを堅めてにじり寄りブフォン!ブフォン!豪腕を振るう。

なるほどこりゃ一発でゲレーロのアゴを砕きマットに沈めてしまいそうな勢いだw


しかしパンチのボリュームは圧倒的にゲレーロだ。
回転力で勝り、またディフェンスも冴えわたりアイディンのブン回すパンチをよくかわしクリーンヒットを許さない。

リードでパンチの壁を作り強引に入られても受けて立ち揉み合いで圧倒しいなす。


あれ?てかこれ体格的アドバンテージも何もどー見てもゲレーロ押してね?


そう、アイディンは〝ミニタイソン〟の相性そのままにウエルターとしてはかなり小さい。
ゲレーロの173cmリーチ178cmに対してアイディン身長170cmリーチはなんとわずか165cmしかなく遥かにミニサイズなのだ。


インファイターは懐へ潜り込み接近戦を制するところに活路があるが、くしくもフェザー上がりのゲレーロはミニタイソンより素早い階級出身の世界王者であったのだ。


インファイトが全く通用せずボコボコにされ始めるアイディン。


こ、これは正しくタイソンvsホリフィールドのようだwww


懐に入り圧倒的なステップスピード&ハンドスピードで巨人をKOしまくっていたタイソンだがクルーザー上がりのホリィにボコボコにされてしまったあの試合を思い出した。

タイソンはスピードで対等に立たれ真っ向勝負されるところに弱点があったのだ。

同じようにしてアイディンも得意のインファイトをで真っ向勝負され競り負けてしまった。


結果117-111、116-112、116-112の3-0でゲレーロがWBCウエルター暫定王座を獲得した。


長いブランクに加え2階級も飛び級した上でトップコンデター相手に完勝!
ん~こりゃオレは全く予測できんかったなwゲレーロに脱帽どぇす!!!


予想を覆す結果が起こる。


だからこそボクシングは面白いのだ。




2012.7.28 Selcuk Aydin vs Robert Guerrero