トレーナーが指導で使う「お尻を締めて」というキューイング。
あ、「締める」じゃなくて「閉める」なのか「絞める」なのかもしれませんが・・・
基本的には僕は使いません。
なぜか??
曖昧だから。
だって「締める」と「閉める」と「絞める」でもすでに聞いた側のイメージは変わりますよね。
よく見るケースでは「大臀筋の緊張をつくることで踏ん張りや床への蹴りによる安定性を高めたい時」に使う場合。
この際には股関節の伸展方向と外転方向の大臀筋の筋収縮を作りたいわけですが、その時にキューイングを聞いたクライアントが「お尻を閉める」というイメージで骨盤底筋を締めたいけれど外肛門括約筋の意識的収縮がしにくくて思わず内転筋を収縮させてしまったとしたら・・・
「オシリヲシメル」というキューイングが本来の目的とは全く違う反応を導き出してしまうわけです。
では僕はどうするのか?
「大臀筋の収縮」をさせたいなら「大臀筋を使って!」と言います。
そのためにそのクライアントには事前に「スパイン(仰向け)プランク」などで「骨盤底筋」や「内転筋」の収縮とは違う「大臀筋収縮」の感覚をつかんでもらうというプロセスを必ず踏んでいます。
そのステップこそが「岩沢流ファンクショナルトレーニング」における「ロードマップ」 です。
ちなみに「尿もれ防止」のために大臀筋や内転筋の収縮のエクササイズを採用したりするケースがあるようですが、しかし大臀筋や内転筋と尿もれに関与する「尿生殖隔膜」にある尿道とは神経支配が全く違うため、本質的な解決策ではありません。
外肛門括約筋と「尿生殖隔膜」とは異なる組織のため、外肛門括約筋を意識的に収縮できればクシャミなどで起こる「腹圧性尿失禁」が防げるわけではありません。
尿もれ防止に効果的なのは「尿生殖隔膜」の収縮の感覚であり、直接的にその強化をするべきなのです。
そういった「機能性に特化したトレーニング」が本来の「ファンクショナルトレーニング」であり、一般のトレーナーの方が理解していない、もしくは誤解していることも含めて、新しい動画セミナー「ファンクショナルマニアックス」ではわかりやすくお伝えしています。
クライアントに本当に効果のある方法を伝えたいと真摯に願う全てのトレーナーの方にお送りします。
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