講座が終わったあと…
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最近の出雲崎こども園の様子を伺いながら、摩也子先生に園内を案内して頂きました
今までに何度も見学をさせて頂いているけれど、いつもその時々のこどもの姿に寄り添って工夫を重ねていることが伝わってきます。
赤ちゃんのお部屋は、以前見学させて頂いたとき(3年ほど前)からずいぶん印象が変わりました。
安心して園で過ごせるように
はいはいで探索したい、つかまって立ちたいこども達の興味に応えることができるように。
広いからはいはいするわけではなくて、行きたいところがあるから、気になるものがあるから赤ちゃんははいはいするんですよね。
お部屋を仕切るアイテムで遊びの仕掛けが作られています
安全のための見通しの良さも大切ですが、こどもがこども自身の過ごし方を見つけてじっくり過ごせる場所は必須です。
これは保育者がした仕掛け
お部屋の入り口から見た正面に、とらわれのひよこちゃんが見えます
パカっと取りたくなるように、あえてひよこはこの状態になっているんだそう。
登園してきて自分のしたいこと(しかもすぐに簡単にできること)が見つかるようにという先生の思いです。
なんだそんなこと
という一見すると単純な視点。
でもそれを関わるこどもの姿から見出し、喜びを持って準備する保育者は、そう多くはないと感じます。
だって保育者も保育も勝手には育たない。
育て合う環境がなければ
共に喜び切磋琢磨できる仲間がいなければ
学びの意欲を貪欲に持ち続けなければ
保育は簡単に疲弊する危うさもあるのが現状です。
(というのが、今話題になっている保育に関することの背景だと、私は感じています)
0歳、1歳児さん担当の先生が毎日作っているドキュメンテーション(日々のこどもの姿を写真やことばを使って観察記録しまとめたもの)も見せていただきました。
一日こどもと過ごせば、「お散歩」「食事」「遊び」など活動場面の写真を撮ることは案外できるのだけれど。
見せて頂いたドキュメンテーションにいわゆる“活動”の記録は少なくて
その子の一コマ、それも“時間の繋がりの中で変化する思い”が温かみを持って切り取られていました。
小さな気づき、ふとしたやりとり、無心な探索
それを「どうするのだろう?どうなるのだろう?」と関心を向けている保育者の気持ちごとドキュメンテーションに書き込まれています。
さかのぼって見ていたら時間を忘れるくらい楽しい記録でした
毎日見る保護者はもちろん、自分達の積み重なる暮らしを意味のあるものとして捉えフィードバックしてくれる先生と過ごすこども達は、ますます成長と探求の意欲に満ちていくだろうと思います。
この場面を記録しようなんて、この時のこどもの心に気づき見ていてくれるなんて、そして思いを寄せ形に残していけるなんて…
それは個人の才能でもあるけれど、やはり園の“保育を育てる力”の大きさもあるんじゃないかと思います。
「これ、作るの楽しいですね」と尋ねると
「はいとっても」と答えて下さいました。
達成ではなく日々を共に喜ぶ
それは簡単なことではなく、学びの先にあるものと私は思います。
3歳児さんのお部屋は色をテーマに楽しんでいる様子が見えました。
微妙な違いを可視化してじっくり研究している模様
“カラフル”と“漆黒”のダイナミックな調和は圧巻でした
4・5歳児さんのお部屋ではボンドとヤマト糊と絵の具で
乾いたらどうなるんだろう?
これはどこかで見たことあるような…
グラパットもたくさん用意されていました
グラパットを並べる時に、どんな土台があれば美しいかを先生方が研究して、大きな白いボードを準備したのだそう。
それぞれに興味があること、気になったことがあり、それを探求する手がかりは大人の助けも必要です。
“助け”も色々。
だから必要な助けができるように、大人の準備も色々。
出雲崎こども園さんは、本当に素材が豊富です。
そしてその豊富な素材は世界を作ったり探求したり、気持ちを表現したりするために必要な人が必要な分、手にすることができるようになっています。
(「折り紙は一人一枚ね〜」とかは、こどものことなめてるんじゃないかと思う)
日常の園の姿をそのまま見せていただき、次にこども達がやってくる朝の情景が浮かんで楽しくなりました。
こどもを人として
こどもをこどもとして
信じ共に歩み
今伸びゆく感性に寄り添い支え
喜びの中で保育を
そしてそんな保育が広がり、選ばれていくように
私も頑張ろうと思いました。
摩也子先生、毅先生
今回のお声がけ、本当にありがとうございます。
これからも共に励みましょう
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