買うばかりでため込んでいた本を少しずつ読んだ1月。
そして本だけでは補えない部分や、事例とともに学びたいことの研修を受けました。
1月のオンラインでの学びは
『子どものトラウマに対するCBT』
講師:亀岡智美先生
主催:公認心理師ネットワーク(幼児期から思春期までの認知行動療法第9回)
『子どもの不器用さに対する行動分析眼に基づく、自己有能感を高める運動発達支援』
講師:綿引清勝先生
主催:発達療育実践研究会
トラウマについては亀岡先生のお話を伺う機会が多くあります。
そして先生の本で“トラウマに特化した認知行動療法(TF-CBT)”について学んでいるところです。
トラウマというとても個別的な事案に向き合っていくTF-CBTは、丁寧にアセスメントを行い、スタートの部分でしっかりとトラウマの教育を行うのが特徴です。
心理教育はトラウマに限らず自分のことを理解する大きな手掛かりとなります。
心理教育は性格や相性を測るものではありません。
身体と心の仕組みを知り、個々人がどのように社会と繋がり出来事を処理しているのか(もしくは処理できないでいるのか)を理解すること
自分が感じたり決めたりしていることの意味を知ること
そして安心や安全といった安らぎを、その人のやり方で得ていく方法を見つけること
特にトラウマの心理教育では、トラウマ反応の妥当性をしっかりと保障することで、当事者は治療へ向けた希望を、支援者は再トラウマの被害抑制を得ることが出来ます。
トラウマは“身体の防衛学習(反応)”なので、身体的なアプローチが必須と思っていますが、治療のエビデンスが最も高いのは今のところ“TF-CBT”です。
そんなわけで、私自身が新たなトラウマ学習のフェーズに入り、トラウマの学びがトラウマになりそうな読書量となってきています
コロナが落ち着いたら、トラウマ学習会も再開したいなと思っています。
もうひとつの研修は、“発達性協調運動障害(DCD)”についての理解と支援についてでした。
発達障害の中でも、ちょっとわかりにくくて見落とされがちなDCD。
特に乳児期・幼児期は「なんだか不器用?」という感じで、通り過ぎているケースも多いと思います。
スポーツやダンス、フォークやはさみなどの道具の使い方、発話・咀嚼・嚥下、楽器の操作、エスカレーターに上手く乗れない、自転車が苦手、などなど
日常の中で本人が「困ったなぁ」と感じても、“練習すればなんとかなる” “努力が足りないだけ” と言われていたりします。
DCDは、知的なことや身体の部分的な運動の問題ではなく、身体に入力された様々な感覚を脳でまとめ上げて調節し出力する機能の不具合が主な原因です。
研修ではDCDの特性を細やかに確認し、支援の考え方や現場でのポイントを教えていただきました。
印象に残ったのは
「DCDの困難さは、年齢とともに認知が上がったとき、“出来ない自分”を知ることで意欲が下がること」という言葉。
わかりやすい失敗をしやすいから、どうしても注目されてしまいます。
私はたぶんDCDなので、思うところがありました
先生が行っている実際の支援場面もたくさん紹介していただき、動きの中から「良さ」を引き出していく様子はとても勉強になりました。
その子なりの方法、目標、到達点を探し、安心出来る環境で関わっていくことの大切さをあらためて感じます。
運動の心理的安全性も必要なんです。
それがこの子にとってはどういった環境や関わりや方法なのかを、ちゃんと考え実行できる支援者がもっともっと増えるといいなと思います。
DCDは岩永竜一郎先生のお話や著書で学ぶことが多かったのですが、今回の綿引先生のお話もとても良かったです。
1月読んだ本でいちばん良かったのは
山口先生の本は、タッチケアを学び始めた時からお世話になっていますが、最近出版されたこの本も新たな学びがありました。
コロナ禍で人との関わりが少なくなっている今こそ、身体が関わりの中で育ち機能していることをたくさんの人が知るといいなと思います。
子どもの発達についても触れているので、保育者や子育て中の方にもおすすめです
相変わらず覚えてはすぐに忘れ、色々寄り道もしながらですが、少しずつ前進出来たらいいなと思っています
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