ミュンヘンで見学した公立幼稚園では、歓迎のメッセージと笑顔、そして丁寧な説明を受けました。
 
 
園内に入るとコートや荷物を下ろしてゆっくりと支度をするスペースがあり、その先には開放的な入り口が見えます。
 
3つの部屋に分かれたクラスは縦割りです(もう一部屋は入り口の右手に)。
 

 
 
印象的だったことは、コミュニケーションを怠らないこと。
 
コミュニケーションのための言葉以外の準備も豊富なこと。
 
 
尋ねる
 
伝える
 
知らせる
 
聞く
 
見せる
 
選ぶ
 
話し合う
 
待つ
 
 
どれも丁寧にしっかり淡々と。
 
 
 
 
役割や見通しがわかりやすくなっているのは、言語や理解度の差異の中でも伝え合うのが、人が人の中で生きていくのに必要なことだから。
週の流れと役割はいつでも見える玄関ホールに。
 
シンボルとシグナルを使って誰からみてもわかるような工夫があります。
 
 
 
 
一日の流れも絵やモノと共に。
 
 
 
それぞれの先生が準備した活動は朝の集まりで全員に知らされ、子ども達は参加したい活動に手をあげます。
 
参加したくても選ばれないこともあるようで、ここは先生の配慮がある様子。
 
 
参加しないという選択ももちろんあります。
 
 
 
“意思表示”は絶対希望が叶うという確約のためではありません。
 
「こう考えている」と知ってもらった上で、他の選択や次の機会を待つことを話し合ったり考えるきっかけのひとつにもなります。
 
 
常に自分の選択や意見を聞いてもらう機会があることを体感しているからか、希望が叶わなくてもそこでゴネたりする子はいませんでした。
 
先生の決定に信頼もあるように感じます。
 
 
選んだ活動がクリップの色でわかるようになっていて、迎えにきた保護者はこれを見て、自分の子が今日どんなことをして過ごしたのか確認できます。
 
 
 
各部屋のロフトスペースはひとり静かに過ごしたい子の大切な居場所。
 
 
 
準備された活動には参加しない選択をして、黙々とドールハウスで遊ぶ子。
「あら何してるの、楽しそうねぇ」とか「こっちでお友達と遊んだら」なんて邪魔は誰もしません。
 
コミュニケーションとはいつでもどこでも話しかけることではなく、必要な時に相手に思いを伝わるように伝え合うこと。
 
 
時によっては離れて見守ることもまた、大切なコミュニケーションです。
 
 
 
 
その近くには絵を描いている子。
 
 
 
子どもの気配を感じつつ、先生達は先生同士でのコミュニケーション。
 
 
 
課題を持って取り組む時も先生は少し下がって見守り、時折アドバイス。
 
一斉にではなく順番に、そして静かに。
 
 
 
外遊びに出るタイミングで、整えられた給食のセッティング。
 
どこで食べるかはその日によって自由に決められますが、テーブルひとつに小さい子や大きい子、先生一人が座ることになるように配慮はするとのことでした。
 
 
 
お手洗いは天窓があって明るく、とてもシンプル。
 
生理現象と向き合う時は、余計な情報がない方がいいなと思っているのでなんだか嬉しい。
 
 
 
幼稚園だけでなく、情報の提供にメリハリがあるなと感じたドイツでの日々です。
 
 
 
 
子ども達に、意見や考え、想いを目を見て丁寧に伝えているのがわかります(早口だけど)。


一対一の時はもちろん、みんなで集まっている時でも、先生も子ども達もスッと相手と目線を合わせて話しをしているのが印象的です。


背中で言葉を聞くような場面はなく、コンパクトながら「コミュニケーションは向き合って」が基本でした。

 
 
常に自分はどうしたいのかを考えるよう話し、子どももまた意思表示します。
 
 
 
わかるように伝えられ、自分はどうするのか考え選ぶ
 
選んだことを伝え、それをやる
 
どうしても難しいこと、無理なこともまた、はっきりと伝えられる
 
 
うやむやは無いようですあせる
 
 
 
 
人の言葉は外言(話し言葉・コミュニケーションの言葉)から育ちます。
 
自分以外の人とやりとりをし、その中でたくさんの言葉に触れることで世界がどんな姿なのかを知っていきます。
 
 
その過程の中で自分と自分以外を知り、それが自己認知となります。
 
他者との豊かな関わり無くして、自分を知ることはできません。
 
 
自分を深める内言(考えや思考)は外言が発達することで現れるものです。
 
 
 
内言を使って思考を繰り返すことができるようになるためには、多くの言葉に触れその言葉から自分の言葉を(音声ではなくとも)紡ぎ出す必要があります。
 
 
人の自立はその先にあるのではないかと私は思っています。
 
 
内言を獲得しなければ自分が何者かを知るよしもないからです。
 
 
 
 
 
さてニコ
 
ドイツ博物館ではまた違った大人の姿に出会いました。
 
 
たくさんのライトと鏡が置かれた実験スペースで小学生の子が不思議そうにそれらを動かしていました。
 
そこに先生登場。
無言でライトと鏡の向きを一対調節して反射させましたひらめき電球
 
そして無言のまま立ち去る先生(カッコイイビックリマーク)。
 
 
 
子どもふたりが「!!
無心にライトと鏡を調整して、目を輝かせていました。
 
 
 
いつでも言葉が必要なわけではありません。
 
大切なことを伝えながらも「考える」ことは邪魔しない、それが豊かなコミュニケーションなのだなぁと感じました。
 
 
 
「考える」を大切にして私は人と関わっているのかな。
 
「伝える」ことは大切だけれどコミュニケーションのなんたるかをもっと深く考えていきたいなと思っています。
 
 
 
 
 
ドイツではみんな本当によく喋るなぁという印象です。
 
 
地下鉄やトラム、カフェでも無心にスマホいじってますっていう人は殆どいませんでした。
 
みんなツレの人はてなマークとおしゃべりしています。
 
 
 
言わなきゃわからないでしょっていう感じは、日本人と大きく違う点かなと思います。
 
 
お口の発達には
ドイツの硬くて美味しいパンが一役買っているのかもしれません。

 
 
 

 

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