息子が珍しく
一緒に映画を見ようと誘ってきました。
タイトルは 「7500」
この数字は
航空業界ではハイジャックの意味なのだそうです。
ストーリーは
ドイツの航空会社のパイロットとして働いている副操縦士と
その婚約者のドイツ人のフライアテンダントが乗務する便に
3人のテロリストが搭乗
パイロットの食事を届けるために
アテンダントがコックピットのドアを開けた途端
テロリストがコックピットに乱入
キャプテンを襲って
自爆テロを企てる
これを見て
操縦士二人だけ
と言うのは危険だなと思いました。
1990年代
私の勤めていた米系航空会社は
成田発着の飛行機に
B747-200またはB747-300を使っていました。
ジャンボと呼ばれていた飛行機です。
この飛行機は
機長と副操縦士の他に
機関士としてもう一人乗務していて
空調やいろいろな計器を調整するような仕事をしていました。
日系航空会社では
この機関士はあくまでもエンジニアで
操縦をするパイロットではなかったようですが
パイロットの層が厚い米系航空会社では
機関士も十分に操縦が出来るパイロットです。
ただ、入社日順に昇給するので
上がつかえていると
なかなかパイロットの席に着けないでいました。
なので
B747-200やー300は
パイロットが少なくとも3人
長いフライトだと4人乗っていたので
パイロット一人が体調を崩しても
運航には十分に対応できます。
ですが
ハイテクが進み
この機関士の仕事がコンピュータ化して
B747-400になると
コックピット内は
機長と副操縦士に二人になりました。
実際に起きたハイジャック事件では
1999年に起きたANA61便がありました。
残念なことに
この事件で機長はお亡くなりになりました。
幸い、デッドヘッドとしてパイロットが客室にいたので
副操縦士と二人で
犯人を確保した後、
かなり危険な状態で飛行していた機体を持ち直したそうです。
2015年 ドイツの航空会社シャーマンウィングの事故では
機長が離席した間に
副操縦士による自殺的行為による事故だと言われています。
もし、ここにもう一人パイロットがいたら…
映画「7500」も
コックピットには
機長と副操縦士だけでした。
もし、もう一人いたら。
私はそう感じてしまう映画でした。