物語の着想を得た小さな新聞記事を読んだ入江悠監督は、作品として形にしなければならないという想いにかられたと語っておられます。そんな『あんのこと』(24)で、稲垣吾郎さんが演じているのは週刊誌の記者です。観客の思いを代弁するような存在として描かれているだけでなく、灰色の存在でもある複雑な役柄。昨年の『正欲』(23)や現在放送中のドラマ「燕は戻ってこない」など、近年の稲垣吾郎さんにはある種の役柄を引き受けているような印象を受けています。時にその姿は、企画の成立や興行的な側面が困難な作品を前進させる役割をも担っているようにも思え、素晴らしいと感じて来ました。

 

 

 

 

★JCWside★

 

 

 

 

 
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