Lunana A Yak in a Classroom ブータン 山の教室
ブータンとは、『世界一幸福な国』 として有名な、インドの北東、ネパールの東に位置し、面積が九州程の国
これは、魂の話
魂の中で静かに眠っている種が
いつ発芽するのか
そんな話
主人公のウゲンはブータンの首都、ティンプーに育ての親のおばあちゃんと2人で住んでいる
国家公務員の見習い(?)教員で、その見習い(?)期間が残りあと1年だ
しかし、彼は安定の仕事である教師を辞めて、オーストラリアで歌手になることに憧れている
今時の若者
ある日、ウゲンはあまりのやる気の無さに、お上から呼び出され
ブータンでも1番の僻地『ルナナ村』での任務を命じられる
ウゲンは『高山病になるから行きたくない~』と言い
長官?は『おまえは怠け病だから、ルナナ村で根性を叩き直してこい!』 と
そして、彼は 『任期満了までの我慢!!帰ってきたら、直ぐオーストラリアに出発だ~!!』と、赴任を決意する
(まだ、上映期間中なので、ネタバレしないように当たり障りのないように....)
《ルナナ村までは行くだけでも8日かかる》
ティンプー:人口11.5万人 海抜2,300M
仲間とおばあちゃんと別れて、首都のバスセンターから一人、旅立つ
ゴアテックスの登山靴とノースフェイスのジャケット、お気に入りの音楽をヘッドフォンで聴きながら
ガザ:人口448人、海抜2,800M
首都のティンプーからバスで一昼夜で到着
ここではルナナ村の村長の代理、ミチェンがラマ三頭(ロバと馬のあいの子)と仲間一人でお出迎え
先生の為のトイレットペーパーなどを揃えてくれてた(村人は葉っぱしか使わない)
宿のベッドでぐっすり眠る
コイナ:人口3人、海抜3,240M
ガザから一日歩いて、ルナナ村へ向かう旅人を受け入れる山小屋、最後の宿へ到着
宿の夫婦とちいさな子供に出迎えられる
主は裸足だ、貧しさで靴も買えない
だが、温かい食事と寝床が用意されていた
ここからルナナ村まで、6日間は野宿になる
このルナナ村の2人の案内人は、ヤク飼いで始終 『ヤクに捧げる歌』 を口ずさんでいる
片やウゲンはヘッドフォンを外さず、自分だけの世界に浸っているが、いよいよバッテリーも限界が来る
ゴアテックスで防水のはずの靴もズタズタ、足も靴ずれでボロボロ
最後の峠:人口0人、 海抜5,000M越え
TVでネパールなどでもよく見かける峠の風景。旗が強風にたなびき、石が無数に積み上げられている
捧げ物をして、石を積み、旅の無事を祈るルナナ村の2人
しかし、ウゲンは全てに無関心で、到着が遅くなることだけを心配し、2人に文句までいう始末
村の手前、2時間の地点に、村長をはじめ、村人全員がウゲンを待っていた
暫し、村長と歓迎の盃を酌み交わす
(ルナナ村の周囲には7,000M級の山々がそびえている)
ルナナ:人口56人、海抜4,800M
家を出てから8日目でルナナ村に到着
村長に学校まで案内され、過酷な旅の果てに、荒廃した教室を目の当たりにし
ウゲンは即座に 『僕には無理、帰りたい』 と告げる
村長も 『分かりました。ラバを休ませて、準備が整ったらそうしましょう』 と、静かに即答する
こんなに大事に思われて、盛大な歓迎を受けても我儘な自分の気持ちをそのままぶつけるウゲンに
「まじかーーー?」 「ふざけんな!」って思ったけど
私も村長を見習って心を落ち着かせ、続きを観た
そして、『 先生は未来に触れることの出来るひと 』・・・・ という
村人全員から100%の信頼と憧れを受け、ウゲンのルナナ村での暫しの教師生活が始まる
でも、彼は
シドニー:人口531万人、海抜19M
のオーストラリアへと旅立つ
*写真は2枚ともパンフレットより転載