円安にはメリット、デメリットがあり、「安」というから安く買いたたかれている印象があるかもしれません。

 海外から資本が流入し、流入した資本は、設備投資や産業の活性化に使われ、結果として合理化が進み、生産性をあげ、国産が安くできる。

 問題は、少子化で労働者が確保できない事です。
 労働人口の問題に加えて、人手不足とは、不足する分、賃金上げて募集しても人が集まらない状態ですが、日本の場合は、人件費カットは経営善マインドなので、賃金上げずに募集しているので、集まらないという問題もある。本来少ないものが価格が上がる資本主義が人件費だとうまく機能していないのが問題です。

 人件費カット経営マインドは、長らく、デフレ+円高が続いた結果と、終身雇用という制度のせいで、人件費は安ければ安いほどいい、あるいは、経費節減(あるいはリストラ)=人件費カットという経営マインドがあったから。
 本来、経営者なら、人件費カットではなく、人件費活用を考えるべきだということ。つまり、人件費を安くするのではなく、売り上げの利益率を今の雇用者でどのように利益を上げる意味での生産性を上げるかということをしなければいけない。
 つまり、人件費が20万月々かかるとして、10人雇用していたとすれば人件費は200万。これを3人解雇して、140万の人件費にして60万経費かっとするよりも、10人の雇用で60万の利益を上げる生産性を求めるのが社長の仕事だ。経費カットマインドは経理部の仕事。社長は経理部長ではない。

 つまり、経費カットは経理部長の仕事。社長は経理部長ではない。生産性アップする組織づくりが社長の仕事

 

 では、どうやって、企業の生産性のアップすればいいのでしょうか。

 経営者にとっての生産性アップといっても、単純な現場仕事の合理化ではありません。経営者にとっての生産性アップは利益をあげることを意味します。

 いくら現場での効率を上げても、利益が出るとは限りません。利益をだす仕組みづくりが経営者の仕事だということです。
 企業の生産性アップには、目標設定と方針の明確化、社員間のコミュニケーションの改善、効果的なリーダーシップ、プロセスの改善と効率化が必要です。

〇目標設定と方針の明確化
 目標設定と方針の明確化は、まず、会社が達成したい具体的な数値化した目標を設定します。
これは、売上目標、利益目標、市場シェアの拡大など、会社が長期的に数値化した目標を設定します。
 SMART目標の設定、SMART原則は、Specific(具体的)、Measurable(測定可能)、Achievable(達成可能)、Relevant(関連性がある)、Time-bound(期限がある)である必要があります。
  設定した目標を従業員と共有し、その背後にある理由や重要性を説明します。従業員が目標を理解し、その達成に向けて共感することが重要です。
 各部署やチームごとに、全体目標にコミットした具体的な目標を設定します。これにより、個々のチームの目標達成が、全体の目標達成に連動するので、共通の目標に連動することになります。
 最初に決めた目標に固執する必要はありません。目標の達成状況を定期的にモニタリングし、進捗状況を評価しまし、必要に応じて修正や調整を行い、目標達成に向けて効果的に進んでいることを確認します。

〇社員間のコミュニケーションの改善
 社員間のコミュニケーションの改善は、部門間やチーム間で定期的な会議を設定します。この会議について、進捗状況や課題を共有します。この会議は情報の共有や意見交換の場が目的であり、社員、部門やチームの悩み、重複する仕事や協力し合える事業はコラボレーションが可能になります。不満や批判は目的としないことを前提とします。
 オンライン共有ドキュメントやプロジェクト管理ツールなどのコラボレーションツールを活用します。これにより、チームメンバーがリアルタイムで情報を共有し、効率的に連携することができます。また、オープンなコミュニケーション環境の構築し、社員の意見やアイデアを自由に発信できる環境を構築します。上下関係や部門間の壁を取り払い、オープンで建設的なコミュニケーションを奨励します。
 コミュニケーションを促進することで、技術や知識のフィードバックする文化を育成できます。
 定期的なフィードバックセッションや匿名のフィードバックツールを導入することで、意見を受け入れやすい環境を整えます。
 コミュニケーションスキルのトレーニングも欠かせません。 チームメンバーにコミュニケーションスキルのトレーニングを提供します。効果的なコミュニケーションは、部門間やチーム間でのコミュニケーションを強化します。情報が円滑に流れることで、重複作業や不必要なミスを減らし、効率性を向上させることができます。

〇効果的なリーダーシップ
 次に、リーダーシップの力は非常に重要です。リーダーは明確なビジョンを持ち、そのビジョンをチームや従業員と共有します。ビジョンは会社の目標や方向性を示し、ビジョンの定義は、リーダーは会社の使命や価値観、長期的な目標を明確士、将来の姿を明確に定義します。従業員が取り組むべき方向を明確にします。
 リーダーはビジョンを説得力のある形で従業員に伝えます。コミュニケーションは明確で簡潔であり、従業員がビジョンに共感しやすいようなストーリーテリングや具体例を用いることが重要です。これは、従業員の参加しやすい環境づくりをし、ビジョンに関するフィードバックやアイデアを求め、彼らがビジョンに参加感を持つようにします。
 このとき、ビジョンの視覚化がよいでしょう。ビジョンを視覚化することで、より具体的に理解しやすくなります。チャート、グラフ、マインドマップ、ビジョンボードなどのツールを使用して、ビジョンを具体的に表現します。
 また、リーダーはビジョンを一度だけではなく、定期的に強調します。ビジョンは継続的に従業員にリマインドされ、会社やチームの活動の方向性を示します。そして、設定された目標と進捗状況を定期的に確認し、フィードバックを提供します。
 リーダーはチームビルディングを推進し、チームメンバー間の信頼関係や協力関係を構築します。チームの結束力を高めるために、チームビルディングイベントやアクティビティを実施します。
チームランチ、アウトドアアクティビティ、チームビルディングの専門家やファシリテーターを招いて、チームビルディングワークショップを開催、ボードゲームやカードゲームを行うなどし、チームビルディングを行います。
 原則として、リーダーはポジティブな姿勢を示し、チームや従業員を励まします。困難な状況や課題にも前向きに取り組み、チームに希望と活力を与えます。また、リーダーは従業員の成長と開発をサポートします。個々の従業員の強みや成長のポテンシャルを見出し、適切なトレーニングや開発プランを提供します。

〇プロセスの改善と効率化による生産性アップ(利益を上げる)
 目標設定と方針の明確化、コミュニケーションの改善、リーダーシップによるチームビルディングは、人手不足の中でも生産性を上げるための土台作りです。
 生産性を上げるためには、プロセスの改善と効率化が必要です。
 既存のプロセスを把握するためにマッピングし、手順や責任者を明確にし、もし、現段階で不明瞭なところや問題があれば、改善します。
 プロセスの見直しは、無駄なステップや重複作業を特定して除去します。例えば、不要な承認プロセスや手作業を自動化することで、効率性を向上させます。そのうえで、最新の技術やツールを導入してプロセスを効率化します。
 プロセスの変更や新しいツールの導入に伴い、従業員に適切なトレーニングが必要になります。適切なトレーニングを仕事の中で計画することが大切です。
 実績については、データを活用してプロセスのパフォーマンスを評価し、改善の方向性を見極めます。例えば、生産性や品質の指標を定期的にモニタリングし、問題があれば迅速に対処します。また、定期的なプロセスの見直しと改善を行います。新しい課題や機会が発生した場合には、迅速に対応し、プロセスを改善していくことが重要です。
 既存の方法から、具体的な方法を実践することで、会社内のプロセスを改善し効率化し、生産性を向上させることができます。
従業員の仕事に対するコミットメント、熱意、献身の度合いを包括しています。
 理解と信頼感は、所属企業や組織に対する理解と信頼感が基本となります。その結果、自発的な貢献意欲が生じます企業への貢献を意識する状態といえます。

〇経営者の仕事

 経営者の仕事は、社員の成果によって、利益をあげることです。そのための、目標設定と方針の明確化であり、社員間のコミュニケーションの改善であり、効果的なリーダーシップであり、プロセスの改善と効率化による生産性アップだということです。