東京都北区議会議員の吉岡けいたです。

 日本維新の会(東京支部・東京維新の会)所属。1期目。

 

 素朴な意見として、「○○議員は質問回数が少ないから仕事していない!」、「○○議員は質問回数NO1を強調しているから仕事が出来る」という言われ方がされることあります。

 

 本当に質問数が多い議員が仕事をしていて、質問が少ない議員はさぼっているのか?の疑問に当方の立場からお伝えします。

 

 まず議会での質問が少ないから議員として仕事をしていないという事は無いです。

 

 東京都北区議会の例をあげると、質問は代表質問(会派代表)と個人質問(議員個人の権利。会派に所属しない無会派でもできる)に分けられます。質問時間は代表質問が30分、個人質問が20分(行政答弁や再質問時間を入れず、純粋な1回目の質問時間のみ)です。

 

 代表質問は、会派に所属していなければ出来ません。さらに、人数が多い(自民、公明は10人以上)会派は、毎回1人が代表質問。年に4回議会があるとして、平等に毎回違う議員が行ったとしても、4年×4回(年に4回の定例会)で4年合計16回(実際は選挙の関係で15回開催)の質問機会。つまり、代表質問は4年に1回か2回程度しか1議員に回ってきません(大きな会派の場合)。しかも、質問機会の割り振りをどうしているのか不明であり、若手議員に質問の機会を譲ると、ベテラン議員はあえて質問に立たないということも推測(ここは当方が無会派なので実情は不明)します。

 

 次に、個人質問は特に会派に関係なく誰でも出来ますが、ここも会派の考えで同じ会派から複数無制限に質問希望を認めず、会派の考えで1人か2人(これも会派によ

る)だけ質問を行うことが多い。

 

 結論を言うと、自民や公明、共産会派など所属議員が多い会派の区議は質問したくても自分の意志だけで自由に質問の場に立ちにくい状況です。

 

 よって、無会派や少数会派、一人会派(北区では一人会派が認められていません)所属の地方議員は比較的、多く質問に立てます。なお、市区によっては個人質問の回数制限があるところもありますが、北区は自由。何回でもOK.

 

 当方は区議として1年目の3議会のうち2回、今年は4議会のうち3回、質問に立ったため、回数でいえば北区議で2番目に多い(今期の通算質問数)。

 

 質問回数が多いから仕事をしたという事にはなりません。問題は質問内容と質であり、質問によりどれだけ行政に働きかけ、制度改正につなげる、あるいは検討させるということが重要です。

 

 「質問回数より中身が重要」が結論。

 

  当方は今回の第4定例会で、本質問だけでなく再質問に重きを置いてみました。理由は本質問(1回目)は事前に行政側に内容がある程度伝わる事があり、行政は用意された原稿を読み上げ答弁し、「検討します」「調査します」「精査します」で真正面から受けません。しかし、再質問は事前調整が無いため、その場で行政答弁がされます。よって、再質問、再々質問を区議がしつこくやると行政から嫌がられます。今回は再質問だけ行ったのですが、他会派から「まだ質問やるの?もう良いよ(やめろ)」というヤジも頂けました。再質問をした価値があったと当方は理解します。

 

 

 

 今回、当方が行った再質問内容は、「障害者基本計画にある町会・自治会が積極的に障害者交流を行うことを行政が支援する」内容について具体的に何をするのか伺ったのですが、部長答弁は「町会からの申し出があれば行政も対応する」という内容でした。

 

 この答弁内容で行政側が北区障害者基本計画にある要領を重視していないのではないか?ということが確認できます。

 

 しかし、さらに再々質問までは今回はしませんでした。あまりやりすぎると、他会派や行政との関係が悪くなり、交渉ができにくくなっても困るからです。正直、交渉事なので事後の事も考えざるを得ません。目立てばよいという訳でもないので。

 

 当方は北区議会で一番改革的と思われるような内容の質問を行い、今まで他の区議が質問をしてこなかったことを求めて質疑を重ねてきました。

 

「審議会の情報公開度が低すぎる件」「競争入札が適正にされているか」「監査委員業務の課題点」「生活保護不正受給の告訴率の低さ」「権利擁護センターの成年後見業務について業務紹介方法の不透明さ」など。

 

 実際に現場の課長に確認しましたが、今まで「監査委員業務の適正さ」などを質疑してきた区議は記憶にないとおっしゃっていました。タブー的な質問にも踏み込むことはやってきたつもりです。

 

 当然、今まで切り込んでこなかった事に踏み込めば、だんだん行政からも警戒はされていると感じます。

 

 しかし、行政改革は一人で目新しい質問や嫌がられる質問を積み重ねても、それだけではできません。

 

 質問回数が多ければ良いという訳ではありませんが、いろいろ確認したい事が多いため、来年は4つの定例会全てで質問をしようと思っています。

 

 その他に来年は行政視察を個人で多数する計画です。他市区を回り、現状について情報と仕組みを取り入れ、北区に組み込めないかチャレンジします。

 

 来年は本当に忙しくなります。忙しくします。