東京都北区議会議員の吉岡けいたです。

 2016年7月31日の都知事選挙まで、あと9日。各候補者は「子育て支援」について訴えています。


 選挙戦演説からわかる各候補者の政策。


 「保育士の処遇改善」、「待機児童の解消」、「子どもの貧困解決と子ども食堂」、「働き方の改革(残業減らす)」、「女性の活躍と希望を持てる社会」、「妊娠・出産・子育ての切れ目のない支援」・・・・・・・・

 今回、都知事選で有力と言われている増田氏、小池氏、鳥越氏三氏の子育て支援政策について感じるのは、具体的にどうやって実行するのかが伝わらない事です。

 例えば、増田氏が訴えている「切れ目のない支援」は、すでに北区で、子育て支援事業「ハピママ北区」として事業化されています。

 また、「待機児童解消」についても、北区を始め23区の中で多くの区は、それぞれ年度内の緊急対策を含め具体策を出しています。

 北区についていえば、緊急待機児童対策を行い、年度内で補正予算を組んでいます。



※ 北区は、総額1,348,874千円となる平成28年度一般会計補正予算(第1号)案をまとめた。保育所の待機児童解消への緊急整備に取り組むための経費等を計上する。

  まず、平成28年度中に、公立保育園の分園整備や既存園の余裕スペース活用、小規模保育事業等の誘致による定員拡大を行い、さらに、平成29年4月に向けて、公立保育園の施設整備や公私連携型保育所の開設等による定員拡大を行う。


 上記の緊急対応をしても、まだ待機児童数が増えている理由や背景を、今回の都知事選出馬の三候補がどれだけ状況を把握されているか疑問を感じます。


 選挙はわかりやすさ、伝えやすさが大切とはいえ、スローガン連呼では「子育て支援の具体的解決策」が見えません。


 小池候補者は大臣経験が、増田候補者は実際に知事経験があるのであり、子育て支援について、もっと具体的に問題解決を行うための道筋を説明して欲しい。


 当方が考える子育て支援の解決方法は、保育士の勤務環境の改善や受け入れ施設の増設と同じくらいの重要なこととして、「地域の多世代にわたるボランティアが子育て支援に関われる環境作り」を行う事です。


 かつて子育てを経験した60代以上の方、子育て経験はないけど地域協働に関心があるボランティアを集め、そうした方と地域全体で子どもを見守る環境をつくっていくやり方です。


 社会福祉士を活用し、子ども食堂や子育て支援拠点を人が集まる居場所づくりを行い、関わる人と組織を広げていく仕組みづくり。


 財政的裏付けも無く、「保育士給与を10万円以上上げる」といった政策を打ち出している政治家がいますが、無責任であり、かつ、それでは子育て支援の根本的な問題解決はしません。


 昨日、当方は、文京区のNPO情報が集まるセンターに伺い、他区の子育て支援民間事業について「交流サロン」があることを知りました。


  地道な作業ですが、行政と民間の事業について情報を集め、現状について有効活用できる事業を整理し、子育て世帯に向けてお伝えしていく事が地域の子育て支援を強化することではないでしょうか。

 当方はブログ記載だけでなく、実際に区政レポート「子育て支援特集号」を作成し、朝の駅前での配布、関係団体への送付などを行っていきます。