北区議会議員の吉岡けいたです。

 東京維新の会(おおさか維新の会東京総支部)所属。


 本日は4月1日であり、2016年新年度の開始です。

 

 2015年5月から1期目の議員活動として取り組んできた「北区議会改革検討報告書」(第7期)が手元に来たのでお知らせします。

 検討項目について 前期(第6期)における検討を踏まえて議長から提案された事項2項目の他、新たに会派から提案された事項を含めて全12項目について検討を1年間かけて行いました。

<検討項目一覧とその検討結果> 

① 議長交際費の会派幹事長及び委員長の使用について


  →結果 他区の状況を踏まえて現行通りとする。各会派幹事長と各委員長については、議長副議長のような会合への参加費用については交際費として支給しない。

② 予算・決算特別委員会のありかたについて


  →現行方式の課題を明確にし、分科会方式については調査・研究をして検討する。

③ 議会の機能強化として定例会における一問一答方式を入れるか


  →他自治体での動向も踏まえ、引き続き検討が必要。

④ 開かれた議会(出前議会)について


  →さらに調査・研究が必要。引き続き検討。

⑤ 議会基本条例について


  →会派で意見が分かれた。維新の会意見は「条例制定の前に情報公開の整備が先。条例制定が目的となるべきではない」


 →結果として意見がまとまらず、引き続き検討となる。

⑥ 交渉会派と非交渉会派の権限について


  →会派で意見が分かれた。共産党からは「一人会派を含めた会派全体で合意に基づく民主的な議会運営をすべきという要望書」が提出された。

 

 維新の会として「非交渉会派である一人会派に対する不利益変更となる際には交渉させてほしい」と意見を提出する。意見の対立があり、結論出ず。

⑦ 管外視察報告書の公開について


  →当方(維新の会)は当然に情報公開して、海外視察報告書を区民の方に見ていただくべきと提言した。しかし、他会派から「公開が目的でない」「事務局に請求すれば閲覧可能である」といった理由で、引き続き検討課題となる。

⑧ 会議録速報版の発行について


 →当方(維新の会)は、本会議の質疑について概要を公開できるのであれば、その方が事務局の手間がはぶけると提案。しかし、「正確性が優先されるべき」「現状で良い」という意見があり、今回は実現決定とならず。

⑨ 北区議会ホームページの改善について スマホでも議会録画放映を見れるようにすべきでは

 → 閲覧回数も少なく、費用の問題もあり、今すぐは改善しない。

⑩ 議員定数の削減(維新の会が提案したテーマ)


 → 今期に定数削減されたばかりであり、削減は見送る。今後の推移を見守る。

⑪ 議員同士の討論の場を設定(維新の会が提案したテーマ)


 → 他自治体の事例を含めて調査検討を行う。

⑫ 議会改革検討会の討議内容を公開すべき(維新の会が提案したテーマ)

 
 → 議事録の公表は必要なし。報告書の公表は引き続き検討

13 議会改革に関する区民アンケートを実施すべき(維新の会 提案テーマ)

 → 他自治体の例を含めて調査・研究が必要

<結論>


 1年間かけて、13テーマを討論しましたが、改革として実現した事はありませんでした。


 当方が感じたこととして、議会改革について前向きに取り組む意欲と姿勢があるかといえば、それがあまり感じられない会派があったことは事実。現状を変えることで生じるリスク、経費、負担などがあるが、まず最初から改革を行い、議会を変えていくという気持ちで一致しないと、結論として意見がまとまりません。

 北区議会改革として、どうしても一つだけ実現してほしかった事があります。それは、当方が提案した「北区議会改革検討会の討議内容の情報公開」です。

 結局、区民の方は「北区議会で改革検討を行っている」という事実を知らない人がほとんどでは無いでしょうか。当たり前です。区議会便り、ホームページ、北区ニュース、新聞雑誌で一切、こうした検討会が北区議会にあり、1年を通じて討議したという事実が公表されていないからです。

 この検討会が始まって7年目になりました。せめて、どの会派(議員)がどういう改革事例を提案し、どのような意見があり、結果、何が変わって変わらなかったのか。説明する義務が議会としてあるのでは無いでしょうか?

 最低限の情報公開もされず、それを必要と考える議会でなければ、改革は生じません。ここは、議会だけではなく、行政の責任もあると感じます。

 他の議会では「改革検討を討論する場」すらない自治体もあると聞きます。まだ、北区は検討会があるだけ良いのかもしれません。


 よって、この検討会に1年間携わり、討論の場を経験できたことをプラスと考えます。批判だけでは何の解決にもならないため、現状を理解し、今できる事に取り組みます。

 結局は数の力です。数とは「議員数」だけでなく、地域で得られる関係機関、区民、団体も力となります。

 
 世論の大きさも「数の力」となります。やり方を修正し、自分の実践で議会改革を実現できる方法に取り組むしかありません。


 改善策として、議会内部で交渉するだけでなく、議会外での地域活動に活路を求めます。現状の課題点を整理し、地域の改革に理解ある団体組織と住民の理解を得るような地域活動をします。