東京都北区議会議員の吉岡けいたです。今年もあと2日。今日は、1期1年目で挑んだ北区議会改革提案についてお伝えします。


 当方が提案した改革案は、以前にもご報告した下記の事項。


1.議員定数削減

2.議員同士の対話の場を設定する(増やす)

3.北区議会改革検討会の討議内容について情報公開する

4.北区議会に対する区民アンケートの実現

5.政務活動費について各議員ごとに月ごとの支出内容をインターネットにより誰でも閲覧可能とする


<討議結果>

1について。検討会において、「北区は23区に置いて人口と区面積比較でみると議員数は平均よりやや少ない程度であり、まだ削減を考えるべき」「区民から議員数まだ減らすべきという意見が実際に多い」「北区職員の数は経営改革の下、過去10年で1割以上削減されている」ことを主張しました。しかし、結果は当方以外に議員定数削減に賛成する委員はありませんでした


2について。検討会において、「議員は本会議と委員会において、区長と行政職員に対して質疑する形が基本であり、議員同士あるいは会派同士の実質的な討論がされない」「議員あるいは会派間の討議は、意見書採択など一部の場しか無い状況」「政策について議員間討議がされなければ、本質的な議会機能が働かない」ことを指摘。

 結果は、「本会議と委員会において議員間討議を取り入れなくても、行政との質疑で政策実現は可能」「テーマごとの議員間討議会をつくることは、今の状況でも同意があれば可能」という意見があり、ここも不採択

 しかし、「議員は支援者と意見交換をしているから、その中で政策討議が行われている」という当方提案意図とは離れている意見もあり、理解されなかった感はありました。


3について。これについては、「経費がかからず、すぐに実現可能」「そもそも情報公開されていない事自体が不自然」「議会改革検討会の毎年度討議結果が公開されていなければ、当方みたいに初めて委員になった議員が事前に流れを知ることができず、検討会討議が非効率」と主張しました。

 この提案については、数人の委員から「非公開であった事は知らなかった。公開しても問題ないのでは?」「議員が政策レポートで説明する分には問題ない」という意見がありました。

 しかし、区議会事務局の認識は、「この議会改革検討会討議内容は非公開とする」事であり、参加委員(他議員)から積極的に「公開すべきである」という賛同までは得られなかったため、この提案も採択されるかは現時点で未確定。提案した事項の検討内容は、年度終了後、検討会長が北区議長に報告し、了承があった場合には正式に変更手続きとなります。当方としては、せめてこの提案は採択され、当方ブログだけでなく、討議内容が公的に情報公開して欲しいと強く希望します。


4について。「新宿区と目黒区は区民アンケートを取り入れ議会改革の姿勢を示している。北区も行うべき」「まず、区民の方のご意見ご要望を聞くことから改革をスタートすべき」「区民アンケートは経費があまりかからない」と主張。

 結果は、「断片的な一部の区民要望で議会全体の改革を考えるのはなじまない」「各議員は活動により個別に意見をしっかり聴いている」「経費はかかる」という委員意見があり、ここも賛同は無し。加えて行政から「区民アンケートを行う事は経費がかかり、大きな業務負担がかかる。経費がかからず、実行にむけたハードルが低いという委員(当方)の見解とはかけ離れている」という意見あり。


5について。政務活動費については議会改革検討会では無く、政務活動費経理担当意見交換会によって討議される事となった。これは来年2月4日木曜日午前10時に行われる。情報公開すべきことをしっかりと主張します!


 議会改革検討会は月1回ペースで来年3月まで開催されるため、まだこれからも他テーマで継続されます。しかし、当方が提案したテーマは今年に審議され、結果としては採択は難しいという印象を受けました。


 現時点で感じた事をお伝えします。議会改革検討事例について、提案自体の

正当性だけでなく、議会内パワーバランスが結果に大きな影響があるという印象。他市区議会の状況を調査し、改革を取り入れる事で得られるメリットを考え提言しても、それだけでは受け入れられない現実です。


 しかし、今年は多くの収穫があったと前向きに考えます。上記5提案は、当方(維新会派)が出さなければ、議題にもなっていませんでした。つまり、当方が区議となっていなければ、討議自体もされていない状況だったという事。今後も民の立場に立った市民感覚に沿った改革案を積極的に提案していきます。パワーバランスで言えば、40人区議の内で維新区議は当方1人のみという現実は変わらないため、改革案を実現まで持っていくことはかなり厳しい壁があります。しかし、改革提言を行い、議会内で審議する事を実現し、かつ当方の区政レポートとブログにより情報公開を進めていく過程を継続する事で、何か変わる可能性があります。議員数というパワーバランスは選挙によってのみ数字が変わりますが、応援してくれる人の数、声、支援者の要望を多く獲得できる事で、東京都北区から維新の会改革を実現できる可能性が生まれます。


 諦めずに、取り組んでまいります(^-^)。