北区議会議員吉岡けいたです。東京都北区議会の活動について見える化推進のため、日々、地域活動を実践しています。


 皆さん、「クロヨン」、「トーゴサンピン」って言葉をご存知ですか?


 「麻雀の上がり手?」「ケロヨン(30代以下の方は知らないですね・・)の弟?」・・・違います・・・・。


 「クロヨン」とは、税務当局による所得の捕捉率を表した用語です。つまり、給与所得者が9割、事業所得者が6割、農林業所得者が4割程度、所得について把握するという事の俗語。


 「トーゴサンピン」とは、同じく税務署が所得把握できる割合を意味しており、給与所得10割、自営業者5割、農林水産所得3割、政治家!!が1割という意味。


 えっ??政治家の所得が1割しか把握できないなんておかしくない(*_*)ですか? って思いました。


 しかし、この1割というのは、「政治家は政治資金としてお金を受け取っており、課税対象にならないから税務署が把握しにくい」という事らしいです。また、政治家の所得に関しては国税庁も調査を入れにくい?という推測もしました。いずれにしても、この政治家1割は国会議員か、よほど実力のある一部地方議員の事と感じます。区議会議員は、正規報酬以外に多くの政治献金が入ってくる人は少ないと感じます。当方の実感です。それとも、他の区議は議員報酬以外の所得が結構あるのでしょうか?


 「クロヨン」「トーゴサンピン」という所得把握のバラツキ問題解決を解決するかもしれない(将来?)と言われているのが、マイナンバー制度です。


 マイナンバー制度導入のねらいは、行政事務の効率化」、「行政サービスの向上」、「正確に年金受給を保証する事」と言われます。よって、「所得把握」を目的に導入される制度ではありません。しかし、現時点で「医療費控除確定申告をしなくても、還付が行われる事」について検討されています。このように、将来的に所得把握、生活保護の不正受給防止、確定申告の簡易化などに活用できる事が一部、期待されています。


 「監視されるみたいで嫌」、「個人情報が全て役人に知られてしまい不快」、「マイナンバーを悪用されたら、なりすましで被害が甚大!」といった不安、拒絶も正直多いです。しかし、世界的には1962年から導入している韓国1948から導入されている英国など、多くの国が共通番号制度をすでに使用しています。アメリカは戦前の1936年導入です。日本の導入が遅れている理由はわかりませんが、いずれにしても、この問題は政治課題です。


 当方は区議会議員ですが、このマイナンバー制度は重要な政治課題であるため、今後、注意して情報を学んでいきます。現時点で、北区議会では「マイナンバー制度」に関する意見書採択について調整が行われています。一人会派のため、採択に関する意見は言える立場では無いですが、今後、マイナンバー制度は多くの政策に関係してくる問題です。


 年金機構の個人情報流出の事件があり、政府の情報管理について国民に不安がある状況ではありますが、国民生活の利便向上のために情報管理に関する改革は必要です。同時に、活用方法について国民に対する情報公開と判りやすい説明を国に求めていくことが重要です。


  自治体のクラウド化促進にも関係してくる課題です。クロヨンの所得把握不平等問題が解決されるよう、問題なく制度が実用化されると良いのですが、まだまだ課題はあるはずです。課題があるからこそ、運用の導入に向け、議員が率先して情報を得て、情報公開する姿勢で取り組みます。