「マタ・ハリ」も2月18日に千穐楽をむかえてしまいますね…。
私の「マタ・ハリ」ロスは覚める事なく、むしろ熱が上がったまま…しかし東京公演を観に行く事は出来ないので、大阪公演での感想とネタバレを盛大に書きながら振り返ってみたいと思います!
ネタバレって言うか…ストーリーを思い出せるだけ書いてみようかと。
一応、歌詞やセリフも覚えてる限り記憶を絞り出したいとは思いますが…何しろ時間が経っているので全く思い出せないところも多数あり、セリフの流れなどが違うところもあると思いますが、その辺はご了承ください。
歌詞は聴き取れなかった部分も多くて、メロディーは覚えてても一部分の歌詞しか記憶に残らなかったりしてますのでご容赦を。
あと写真もいろんなとこから漁ったものをお借りしております。
そして…ちょいちょい私の感想(と言うかツッコミ)も織り交ぜながら書くので、読みにくいかもしれませんがそちらもどうかご了承ください。
では「マタ・ハリ」第一幕ネタバレ…長くなるので分けて書きます。
オープニングの音楽にのせて二つのライトが舞台上をクルクルと追いかけっこをするように回っていて、すごく雰囲気があって好きでした。
しか戦火に逃げ惑う民衆が現れると舞台上の空気がガラリと変わります。
『♪生きろ!~寺院の踊り』 ♪アンサンブル ♪マタ・ハリのダンス
実は「♪生きろ」の歌詞はあまり聴きとれなかったです…メロディーは覚えてるんだけどなぁ…。
「配給だけじゃ足りない ♪パンと水だけじゃ助け合えない♪」って歌詞をかろうじて覚えてる程度…。
はぐれてしまった妻を探す男性、子供を抱く母親、祈りを捧げる神父、戦火であっても金と物の取引をする男たち…それに怒りをぶつける男…そんな民衆の中には後にアルマンの部下になるピエールの姿もあります。
民衆がどこかに赤い物を身に着けていたり持ってたのが気になりました…赤いマフラーとか、赤ちゃんをくるむ布が赤だったりとか…。
大きな爆発音の後、うずくまる民衆…スモークの中からマタ・ハリが現れ、寺院の踊りを踊ります。
とにかく、ちえちゃんが美しい!
先ほどの喧騒が消えて静まり返る中での寺院踊り…でもこれは民衆の前で踊ってるのではなく、同じフランスの中で戦火に怯える民衆が居る場所もあれば、マタ・ハリのショーが開かれてる場所もあるっていう二重構造の演出なのでしょうね。
やがて走り去るマタ・ハリ、再び民衆は「生きろ!♪」と歌います。
歌の後、捌ける民衆。そしてマタ・ハリの楽屋が舞台上に出てきます。
そこへ息を切らしながら、ステージを終えたマタハリがやって来て着替えるために楽屋へ入ります。
そのあとに花を抱えたマタ・ハリの衣装係のアンナもやって来ます。
アンナ「○○皇帝(名前忘れました)からこんな花束を頂きました」
マタ「素敵、カードをお願いね」
アンナ「カードには何て?感謝を込めて?」
マタ「Mucho!愛を込めて、よ」
アンナ「それに…こんなに大きいサファイヤまで!」
マタ「Con Mucho amor!たくさん愛を込めて!」
楽屋でのアンナとマタの会話が好きです。これがマタの日常なんだろうな。
アンナとマタが話してる間に、2階からラドゥー大佐が現れます。
ラドゥー登場の時に手に1輪の薔薇を持って登場しますが、和ドゥー(加藤和樹君演じるラドゥー)はノックの前にその花の香りを嗅ぎながら微笑みます。
佐ドゥー(佐藤隆紀演じるラドゥー)は花を見て微笑んでいた気がする。
私の妄想なんですが…ラドゥーその花を買う時は花屋ではなく、劇場前とかに居そうな花売りの少女とかから買ったりしたんじゃないかなぁ~とか思いました、花売りにチップ多めにあげたりなんかしてね。
花束ではなく、薔薇の花1輪ってとこがラドゥーだわ~と勝手にニヤニヤしてしまう(笑)
そしてマタ・ハリの楽屋に通されたラドゥーは挨拶でマタの手にキスするけど、和ドゥーからはリップ音が聞こえて相変わらず和樹君上手いなぁ~と思った。
佐ドゥーはリップ音聞こえなかった。
ラドゥー「貴女のステージを観させていただきました…素晴らしい!貴女の踊りはとても…魅惑的だ」
マタ「ありがとうございます。ムッシュ・ラドゥー」
ここでマタはラドゥーから受け取った薔薇を後ろの花輪の中に差すんだよね…。
ラドゥーはアンナにマタと二人で話がしたいから、二人だけにして欲しいとお願い。
ラドゥー「実は貴女に大変申し上げにくいお願い事があります」
マタ「みんなそうよ、特に男は…それで、ムッシュ・ラドゥー、お願いって何かしら?サイン?それとも、ブラジャーの宝石だったりして?」
ここでマタは様々な男性の下心の中で生きてきたんだなぁって思った。でもラドゥーにはこの段階では、まだマタに下心は無かった…はず(笑)
ラドゥー「これが私の名刺です」
マタ「秘密諜報員の最高司令官が私に何の用です?」
ラドゥー「貴女は公演で様々な国を自由に行き来出来る」
マタ「私が様々な国で公演ができるのは、ジャワがこの戦争において中立の立場だからです」
ラドゥー「ですが、貴女をスターにした国の力になりたいでしょう?…(ここで怖い口調になる)なりたいはずだ」
マタ「もちろん私はフランスを愛しています…でもムッシュ・ラドゥー、あなたがおっしゃる事は私にスパイになれと言う事でしょう?私にはお受けする事は出来ません」
ラドゥー「貴女にはスパイになる素質が充分に備わっている…貴女は詐欺師だ…マルガレッタ」
マタ「マタ・ハリの本名がマルガレッタと知ってるんですね。でしたら私がどんな生き方をしてきたのもご存じでしょう?そんな脅しには決して屈しません」
また来ます…と、ラドゥーは楽屋を出て行きます。
和ドゥーは去り際の階段を上がる時に一瞬立ち止まってマタの方へ視線を落としてたな。
ラドゥーは最初からマタの視線から目を反らさないのね、だからラドゥーはマタの瞳を見た瞬間からすでに彼女に囚われていたのかも。
楽屋で一人になったマタ。
『♪わたしは戻らない』 ♪マタ・ハリのソロ
「知っているのね?♪突き止めたのね?♪歪んだ記憶、消し去った過去♪
顔色さぐり、試されただけ♪私をどこに連れ去るつもり♪
二度と開けてはならない秘密の過去♪子の胸にしまい続けてきた♪
挑みかかるか?♪待って探るか?♪ただの男よ、通りすがりの♪
甘いウィンク、微笑み投げて♪手玉に取れるきっと落とせる♪
どんなに高い代償を払っても♪私には譲れない生き方がある♪
戻らない、戻れない、あの時には♪すべてを捨てても守るわ♪
今さら侮辱に耐えるよりは♪戦う、命が果てても♪暴かれるくらいなら死を選ぶ♪
もう命令させない♪傷さえ輝く宝石のように♪
もう物乞いはしない♪生まれ変わったの拍手に抱かれ♪
戻らない、戻れない今は明日と♪生きた心地をしない日々♪
ネズミみたいに這いつくばるなら♪戦う、命をかけても♪
つかみ取ったこの人生 たとえ失おうと♪もう私は戻らない♪」
この時点でマタ・ハリはすでに命をかける覚悟を決めてる。
そして場面は変わってパンルヴェ首相のパーティーに上流階級の人達が集まっていて、マタ・ハリの噂をしている。
ラドゥーとその妻・キャサリンとその父・パンルヴェ首相もお客様の相手をしている。
ちょっと、このパンルヴェ首相とラドゥーの関係って舞台を観ただけではわかりにくいね。
梅芸の特設ページには一応、相関図載ってるけどさ。
しかし首相の娘と結婚してるなんてラドゥーってスゴイのかも。
私の妄想では、仕事も出来てカッコいいラドゥーにキャサリンから猛アタックされて結婚したのが和ドゥーで、エリートで仕事が出来る事を見込んでパンルヴェが結婚させたのが佐ドゥーかな…と(笑)あくまで(中の人のから感じる)イメージです(笑)
『♪この街の乾杯』 ♪アンサンブル ♪マタ・ハリのダンス
「危ない女よ♪でも魅力的♪男なら誰でも♪
女だって憧れる♪あのスタイル♪
脱ぐたび神話が生まれる♪たまらないよ♪」←この歌詞、和樹君の事を歌ってるのかと思った(笑)
この歌の中でキャサリンはマタに対して否定的な事を歌ってるんだよね…「どうせすぐに飽きられる」みたいな歌詞だったと思う。
でもラドゥーはキャサリンに「みんなが求めてる」みたいな事を返してた。
そしてみんなグラスを片手に
「マタ・ハリに、乾杯!」
パーティーは和やかだけど、パンルヴェは苦い表情でラドゥーを2階へ呼び出す。
戦局が思わしくなくて、戦地で逃げ出すフランス兵を処刑する現状を嘆かわしく思っている。
パンルヴェ「君をあの役立たずな司令部の最高司令官に任命したのに成果がない」
それについては任務に最適な人材を見つけた、とパンルヴェに話すラドゥー。
パンルヴェ「それは誰だ?」
ラドゥー「マタ・ハリです」
パンルヴェ「信用できるのか?」
ラドゥー「信用などしていません、だから見張るのです」
ラドゥーの肩を軽く叩いて下に降りて行くパンルヴェ、入れ違いにキャサリンが上がって来る。
キャサリン「誰の事を言ってるの?」
ラドゥー「君が口を出す問題じゃない」
キャサリン「当ててみましょうか?あそこの赤毛の女?」
ラドゥー「…マタ・ハリだ」
キャサリン「嘘でしょ?…あの女は…娼婦よ」
この時のキャサリンはラドゥーの心の中に宿った何かを感じたのかなぁ。
何事も無いように下に降りて行く2人、ラドゥーはパンルヴェの後に付いて行くように退場。
この時、和ドゥーは背広の上着をピッと正すような仕草をしてから退場しましたね、佐ドゥーはとにかく固い表情のまま退場。
きっとラドゥーは義父からプレッシャーかけられまくってるんだね。
キャサリンも退場して残ったのは会場に居た上流階級の人達、マタ・ハリを称える歌を歌っています。
「誰もが憧れる我らのスター♪」(曖昧です)
そこへマタ・ハリ登場。
熱狂する観客たち。
退場するマタ・ハリを追いかける観客たち…そのままマタ・ハリを出待ちするファンになります(笑)
ここの出待ちファンの、わーきゃー具合が初日からどんどんヒートアップしていってて面白かった。
でも柄の悪い男たちがマタ・ハリにサインを求めてきた途端にサッと逃げる出待ちファン(笑)
一人の男は自分の胸にサインを書いてもらい、もう一人の男はキスを強要。
ほっぺにキスをするマタ・ハリですが、口にしてくれてもいいだろ!と男が絡みます。
それをタバコを吸いながら見ている青年。
マタ・ハリが男たちに抵抗していると青年が…
アルマン「手伝おうか?」 ←このセリフ、一瞬どっちを手伝うつもりなのかと思った(笑)
「何だオマエ!」とアルマンに殴りかかる男たち。
アルマンも応戦しますが、3対1なのでボッコボコにされます。
和樹君て舞台上で必ずと言っていいぐらい酷い目に合うよね…ホント薄幸俳優だよなぁ…(笑)
そしてこういう舞台上での喧嘩シーン、和樹君は上手いなぁって思う。
マタ「やめて!警察を呼ぶわよ!」
逃げていく男たち。
マタ「大丈夫?」
アルマン「もっと酷く殴られたことあるから…」 ←この一言でアルマンの生い立ちが何となく分かる。
マタ「助けてくれてありがとう。いい人ね」
アルマン「いい人なんかじゃない!」
アルマンは1度はマタから目を反らすんだけど、2度目からは反らす事ができなくなってる。
目を反らせなくなった瞬間からもう、マタに落ちてたんだと思う。
『♪人生と戦え』 ♪アルマンのソロ
「逃げ出す事♪それが負けさ♪傷ついても喜んで立ち向かう♪
さっきみたいに立ち上がるのさ♪戦う事僕はそれを選ぶ♪
慣れっこなんだ暴力には♪酷い家に育ったから♪
ひとつ終われば次が待ってる♪恐怖隠し迷わず飛び込むんだ♪
善悪など気にしちゃ負け♪引き下がらずただただ、戦う♪
戦争は教えてくれた♪生き抜くために戦えと♪
勝つか負けるか♪この命が決めてくれる戦場♪
闘いの中探してきた♪生きる意味この人生♪
溢れてる争いの種♪力込め飛び出していく♪
怯えた顔♪銃口が狙う♪背ければ負け♪
生きるためには戦うんだ♪拳上げ空見上げ♪
武器を取っても素手でもいい♪選べばいい自由に♪
戦い抜け人生♪いつか命終わるまでは♪」
マタがアルマンの顔の傷を拭いてあげようとするのだけど、東マンは「いいって!」って、避けつつもマタに拭いてもらってたけど、和マンはマタのハンカチを取り上げて自分で拭いてからハンカチ返してたな。
そしてマタに右手を差し出しながら…
アルマン「アルマン・ジロー」
マタ「…マタ・ハリ」
そっとアルマンの手を握るマタが可愛い。
アルマン「知ってる…僕はあなたにサインを貰いに来たんだ」
笑いながら言うけど、すぐにあばらを押さえながら苦痛な顔をするアルマン。
マタ「痛むの?私の家、すぐ近くなの。痛みに効くオイルがあるから!」
アルマン「僕は、マタ・ハリのサインを貰いに来ただけなのに…その人が僕の事を家に誘ってる」
この時の和マンは上目使いにマタ・ハリを見ていて、どう考えてもオマエの方が目で誘ってるだろっ!とツッコミ入れたくなるくらい色気漏れてました(笑)
マタ「違うわ!怪我人を治療するために家に連行するの!誘ってるのと連行するのは全然違う!」
マタのこの言い方ががすごく可愛いんですよね。ちょっとお姉さん感を出してるような気もする。
そしてマタ・ハリがアルマンに肩をかして歩き出し、退場していく。
場面転換。
カーテンを使っての場面転換は分かりやすくて良かったと思う。
『♪一万の命』 ♪ラドゥー、アンサンブル
「一万の兵士が奪われ♪一万の夢が吹き飛ぶ♪
勇気に溢れた若き命が♪一瞬で消え果てた♪
前進の先には後退が♪勝利の裏には敗北が♪
一万の兵士を無駄死にさせた♪勇敢な同胞を♪
昨日、今日、死に続ける♪俺がグズグズしてる間に♪
今日も時は無情に過ぎ♪泥にまみれる戦場♪」
ラドゥー達フランスの軍人たちが敵地に居るフランス兵と無線で連絡を取りあっている。
フランス軍の状況は悪く、どうしようも無い状態の中、現地の兵に何とか食い止めろとしか言えない。
「一万の兵が生還する♪(生き延びて♪)一万の家族が迎える♪(喜んで♪)
何でもするこの戦争を♪早く終えられるなら♪
「ここは血に塗れてる♪弾とナイフが飛び交う♪
何故祈る誰ひとり神さえ救えない♪
一万の兵士♪塹壕の中に♪一万の生き様♪」
無線で連絡を取りあっていた絶体絶命だった兵士が撃たれてしまいます。
兵士「妻に…知らせてくれ…僕は…(息を引き取る)」
この歌を聴くとラドゥーは決して冷酷な人間では無い事がわかる。
兵士からの無線が切れた時のラドゥーの表情が何とも言えず悲痛な面持ちなの。
命の重さをわかってる人なんだよね。
自国のために戦っている兵士の事も、その兵士の帰りを待ってる家族の事も、思いやる事が出来る人なんだよね。
「昨日、今日、探してきた♪明日こそきっと見つける♪
終わる事ない戦争の歴史♪変えるためには♪この死を考えろ♪
一万の命を守るためには♪」
そして一万の命を守るためにラドゥーはマタ・ハリをスパイにする決意を固めるのね。
そして場面転換。
マタ・ハリのアパート。
ソファーで眠るアルマンをコーヒーを飲みながら見ているマタ。
マルマンを見つめるマタの顔がとにかく優しい。
東マンはすぐに目を覚ます感じだったけど、和マンは「う~ん」って、寝返りをしかけてハッと目が覚める感じ。
いつの間にか眠っていたアルマンを起こすのが可哀想だったから、と寝顔を見ていたマタ。
マタ「身体はどう?」
アルマン「痛くない!…スゴイね、あのオイル…それに…自分が何だかいい匂いだ」
マタ「ふふ…そうね」
アルマン「もう朝か…そろそろ行かなきゃ」
マタ「もう少し居たら?一緒にここの屋上から朝日を見ない?私、毎朝コーヒーを飲みながら朝日が昇るのを見るのが日課なの」
アルマン「僕を屋上に連行してくれるの?」
マタ「違うわ、誘ってるの!」
完璧にカレカノの会話じゃん!って思うくらい可愛い二人。
そして屋上に連立って行く二人がひたすら可愛い。キャッキャしてる感じなのが少年少女みたいで。
そしていろんなところでここのシーンの写真がUPされていて、みんなどんだけ好きなんだよ!と思う(笑)
いや…私も大好きだけどさ(笑)なのでたっぷりとお写真をお借りしました!
故郷に居た頃はこんな朝日を見ていたと話すアルマン。
マタ「あなたの故郷って?」
アルマン「リヨン…小さな街だよ」
マタ「リヨン!私、公演の途中に通った事があるわ!」
アルマン「本当?良いところだよ。今度案内してあげるよ」
パイロットにとって朝日が昇る時間は空へ行く時間だと言うアルマン。
飛んでる時に何を考えてるの?と問うマタ。
アルマンが空で感じる事と、マタが踊りの時に感じる事が一緒だと喜ぶ二人「まさに神の領域ね!」
マタ「あなたは戦争が終わったら何をしたい?」
アルマン「正直…戦争が終わった後に生きている自分を想像できない」
出撃するパイロットの半分が戻って来れない現状を語るアルマン。
アルマン「あなたは?何がしたい?」
マタ「私は…じっとしていたい」
公演でいろんな国を飛び回ってたマタ、でも静かに暮らしたいとも思う。
『♪C'est La Vie~人生なんてそんなもの』 ♪マタ・ハリとアルマンのデュエット
「小さなカフェを買って♪コーヒーを飲む♪
夜通し踊って昼中寝て♪自由を楽しむ♪」
「甘いささやきに酔いしれて♪パリに抱かれ暮らすのよ♪
変わらない美しさ♪季節だけうつろう♪」
マタ「あなたの夢は?」
「僕は買おう飛行機を♪ただ空を飛ぶんだ♪
果てしない♪大空に身を翻して♪」
「何も飾らずに♪ありのまま受け入れてくれる♪
何故この世界♪変わりゆく同じ空の下で♪」
「未来は見えない♪夢は叶わぬまま♪
C'est La Vie!人生そんなもの♪笑って明日へ♪」
このシーン、朝日が昇る瞬間マタに見とれているアルマンが超絶可愛いのですよ。
やがて朝日が昇り見つめあう二人…キスをしようとするけど、サイレンに邪魔される。
東マンはキス手前ぐらいのギリギリまでマタに顔を近づけて寸止めしてて、和マンは一回マタの手をギュッとした後に顔をあまり近づけずに止めてた。
早く下に降りないと!と、笑い合いながら降りて行く二人。
余韻を残すように舞台上にはアコーディオン?みたいな楽器を演奏してる人と、老婆がゆっくりと踊っていて、通りかかった若い男性も踊りだすけど、いつの間にか男性一人になって…そして男性も去って行きます。
場面が変わり、マタの楽屋。
アンナが花束を抱えて登場。
アンナ「ヴォン・ビッシング将軍から花束と…それに5千万マルクも!」
マタ「将軍にカードをお願い。いつもご支援ありがとうございます。また来週、ドイツへ公演に伺いますって。それと…来週の公演の後、帰りにリヨンに寄るから」
アンナ「リヨン?」
マタ「アルマンに会うの」
アンナ「アルマン?パイロットの?…ずい分と親しいんですのね」
マタ「私は、色んな男性とちょっとばかり親しくしてるの」
アンナ「そんな事言って…その顔、その声、わかってますよ」
マタ「何が?」
アンナはマタの幸せを願ってる。
だから一人の女としての幸せを望んでも、かまわないと。
でもマタは辛い過去があるから、「アルマンとはそういうんじゃないのよ」と否定する。
アンナ役の和音さんが素敵。優しく包み込むような女性の役が本当に良く似合う。
そこへまたラドゥーが登場、アンナにマタと二人きりにさせてくれと頼む。
ここでのアンナはラドゥーをめっちゃ怪しんでいるので、外で二人の会話を聞いています。
机の上に置いてあるヴォン・ヴビッシング将軍からの贈り物のお金を手に取り見るラドゥー。
ラドゥー「ドイツのヴォン・ヴビッシング将軍からですか…貴女の熱烈なファンなのですね」
マタ「将軍は私の寺院の踊りをとても愛してくれてますから」
ラドゥー「マドモアゼル・マタ・ハリ。貴女の気持ちが変わったのではないかと思って来ました」
マタ「ええ、変わりました。お引き受けします」
ラドゥー「貴女はきっとそう言ってくれると思いました!」
マタ「それで?私は何をすればいいんですの?」
ドイツの公演に行った時に、ヴォン・ヴビッシング将軍にレセプションを開いてもらって、そこに来ているフランス軍の諜報員からマイクロフィルムを受け取る任務だと説明するラドゥー。
マタ「わかりました、一度はやります。でもこれで終わりです」
ラドゥー「いいえ、私が終わりだと言った時が終わりだ」
そして、「貴女にとって私が信頼できる人間であると言う事が、わかっていただけるように努力します」と言って立ち去るラドゥー。
ラドゥーが去った後に血相を変えて楽屋に入って来るアンナ。
アンナ「どういう事なの?」
マタ「大丈夫。私は今まで『マタ・ハリ』を演じてきた。だから女スパイだって演じられる」
アンナ「そんな簡単な事じゃないのよ!」
『♪あなたが思ってる以上のこと』 ♪アンナとマタ・ハリ
「やめなさい♪(私なら♪)キスでごまかせるような相手じゃない♪
危険だわ♪ゲームじゃない♪わけが違う♪あなたが考えてる以上の事よ♪
恐ろしい♪大きな怒りがあなたを襲うのよ♪ウィンクでも祈りでも通じない♪
あなたの想像を超えた駆け引き♪言い訳しても弁護士呼んでも敵わない♪
命とり♪(わかってる♪)堕落の似合う女なんて男のただの罠♪
善悪の悲願などこの世にはない♪火あぶりにされるのはあなた♪
逃げなさい♪どうしてグズグズするの♪私に言いなさい♪早くさよならと♪
どんな嵐でも一緒に立ち向かってきた♪
あなたが思ってる以上の事だから♪」
マタ「アンナ!!!…もうすぐ本番!」
アンナ「でも…マタ…」
マタ「今日の客は?どう?」
アンナ「…大入り満員です」
マタ「批評家は?」
アンナ「…ヨーロッパ中の新聞が来ています」
マタ「いいわね…」
本番の準備のためにアンナはマタを残して退場。
残されたマタは楽屋着を脱いで、オイルを身体に塗り始める。
『♪マタ・ハリになる(寺院の踊り2)』 ♪マタ・ハリのソロ&ダンス
「身体洗い清め♪肌にスマトラオイル♪
乳香を身に纏い♪気を高め目を閉じて♪マタ・ハリになる♪
揺れる絹のヴェール♪生と死を踊るのよ♪
観れば魂奪われ♪息を飲む♪」
アンナとの「客席は?」「批評家は?」の会話と、身体にオイルを塗る事はステージに立つ前に『マタ・ハリ』になるための儀式のようなものなんんだろうね。
ここの演奏はめちゃくちゃ雰囲気があってすごく好き。
そしてマタ・ハリの踊りに熱狂する人々の前を走り去って退場するマタ・ハリ。
熱狂する人達がスローモーションなのもいい。
そしてヴォン・ヴビッシング将軍の屋敷のレセプション会場に場面転換。
『♪捕えろ スパイを』 ♪ヴォン・ヴビッシング将軍&マタ・ハリ&アンサンブル
「(真実は嘘と裏腹♪ただ信じるな♪疑う事は生きる事♪自分で選べ♪
真実は変わり身が早い惑わされるな♪嘘と生きれば人は死にスパイに変わる♪)」
将軍「我が国への忠誠に」
「乾杯!」
マタの美しさに客もヴォン・ヴビッシング将軍も嬉しそうなんだけど…マタはどの人間が諜報員なのかわからないので少し表情が硬い。
一人の男がマタにサインを貰いに来る。
快くサインするマタ。
そしてもう一人サインを貰いに男が近づいてくる。
男が差し出したペンに手を伸ばしかけた時…ヴォン・ヴビッシング将軍に部下が耳打ちする。
将軍「何だと!」
マタ「将軍…?」
「おぞましいこと♪この部屋にスパイが♪誰もがそう見える♪巧みなトリック♪
(捕えろ♪)何も匂わない♪(スパイを♪)疑いなど♪(疑いなど♪)
飼い犬に手をかまれる世の中か♪忠誠の誓い♪あえなく裏切る♪
(捕えろ♪)服の上などに♪(スパイを♪)疑いはやめよう♪(疑いはやめよう♪)
(真実は嘘と裏腹♪ただ信じるな♪疑う事は生きる事♪自分で選べ♪ここにスパイが居る♪)
戦争の地に♪紛れたのは誰か♪あいつはどうだ?不自然な態度♪
(捕えろ♪)汗には恐怖で♪(スパイを♪)笑いには不安♪
(真実は変わり身が早い惑わされるな♪嘘と生きれば人は死にスパイに変わる♪)
君のように簡単に旅をしても疑われない人♪安全かつ自由に国を行き来できる♪」
マタ「それともあんな男♪時計ばかり見てる♪背を向け飲み続けるあの男は♪」
「(真実は嘘と裏腹♪ただ信じるな♪疑う事は生きる事♪生き残れるか♪
真実は変わり身が早い惑わされるな♪嘘と生きれば人は死にスパイに変わる♪)
裁きも憐れみも苦しみもないのか♪それがスパイ♪」
将軍が目を付けたのは、酒を飲んでばかりいる男。
将軍の部下に連行されてしまいます…男が連れて行かれてからすぐに銃声が。
会場に居る全員の動きが一瞬止まる。
ヴビッシング「何の話をしていたかな…そうだ!あなたが彼にサインをするところでしたね」
再びマタにペンを渡そうとする男、そしてラドゥーが言っていたフランスの諜報員である証の合言葉を口にする。
サインをする手が震えるマタ・ハリ…その様子をヴォン・ヴビッシング将軍は見ている。
男「どうぞ、このペン記念にお持ちください」とマイクロフィルムが入っているペンを受け取るマタ。
ペンを受け取った後、将軍に視線を送り微笑んで見せる。
ヴォン・ヴビッシング将軍はマタに近寄り「ホテルのスイートを取ってる」とマタを誘うけど、マタは「ごめんなさい、疲れているの…また今度にするわ」と断る。
将軍「それは大変だ!ゆっくり休むといい」と笑顔でマタを送り出す将軍。
しかしマタが去った後に部下に「彼女の後をつけろ!」と命じる。
「(真実は嘘と裏腹♪ただ信じるな♪疑う事は生きる事♪生き残れるか♪
真実は変わり身が早い惑わされるな♪嘘と生きれば人は死にスパイに変わる♪)
裁きも憐れみも許しもそこにはないのか♪それがスパイ♪」
「真実は嘘と裏腹♪ただ信じるな♪
嘘と生きれば人は死に♪スパイに変わる♪それがスパイ♪」
福井さんの歌声が素敵!なのに歌うのがここしかない!もったいない!もっと歌ってほしい!
そしてメロディーが頭に入ってきやすいので、頭の中グルグル回る曲です。
私にとっては「フランケンシュタイン」の「♪殺人者」と同じぐらい中毒性のある曲です。
一幕の途中ですが、長くなったのでここで一旦切ります。
ネタバレ感想~その2~へ続きます。