季節に合わせて着物の色を選び
帯あげ、帯締めをあわせ
海外に行くときも
お茶会を主催するときも
そりゃ本物にこしたことはないし
美しさも格段に変わります。
お道具もそう。
なんともいえない侘びた古典的な器は
品と色気があり
こんな器を日常で使いたいと思う。
お茶家の娘でもなく
サラリーマンの娘
サラリーマンの妻である私は
そんな本物思考の世界に
すごく苦しい思いをしました。
抹茶茶碗が30万円もする
着物が40万円もする
帯が50万円もする
20代で触れた世界にびっくりしました。
師匠は
分相応で良いから無理する必要はない
あるもので良いのよ
と仰ってくれたので気にすることなく続いてきましたが
今でもまだ感じる
「 その着物のとりあわせはないわ
そのチープなお茶碗 おもちゃみたいな道具ね 」
このような意見を目にしたり耳にしたりすると
お茶の教える
分相応ってなんなのだと分からなくなります。
もちろん本物や一級に触れることの大切さは分かります。
でもそれも順番がありますし
分相応を飛び越えて無理してもとめるものではありません。
大好きな世界に身を置き続けると
私がこうしてお茶の教室を続けられるのも
着物と帯がこんなに揃ったのも
我が家だけの力ではなく
みんなあの人この人からのご縁であります。
だから私も惜しみなく譲りますし
ご縁は繋ぎます。
そして
分相応を大切にしてほしいと思います。
無理することなく
今あるもので工夫して
続けていくと
必ず相応しいものが寄ってきますから
分に外れたことはしなくて良いと私は思いますよ。
これだけあれば世界のどの場所でも
人に優しく
自分に優しく
温かな目で見守って欲しいです。
「椿の会」はじめての茶道@名古屋