『なんか、先生が…赤ちゃんの心拍がない。って言ってるんだけど…心拍が…ないって…赤ちゃん、もう死んじゃってるんだって…ねぇ、これってホントなの?』
妻は私に対し困ったような声で電話してきた。
その声はとても、か細くていつもの声ではないことはすぐわかった。

私はしばらく理解ができず
返事をすることが出来なくて
気づいたら
会社で、涙を流していた。

『えっと…見間違えとか、あとは…違う病院にいってみるとか…んー…あれ、ダメだ、全然意味がわからない。』
気丈に振る舞うべきなのか
ともに泣いてて良いのか…
まったく頭が働かなくて
とにかく今は妻に会って抱きしめたかった。

ちょうどそのころ私も仕事のプロジェクトが最終局面を迎えており、普段は日勤で働いているものの…その週は夜勤で働いていた。

午後10時からの半休をとらせてもらい
急いで家に帰った。

帰りの車、様々なことを考えた

帰ったら妻に

『なーんてねっ!実はしっかり心拍があって…ごめんね☆』
って言われたりして。

これは、この状況的にないか。


『あの医者、町ではヤブ医者で有名だから!絶対嘘だよね』
これは妻も言いそうだし、おれも言いたい。ヤブ医者かどうかなんて知らないけど、赤ちゃんが死んじゃったなんて信じれないから。


…なにを考えても全くわからない。
おれはどうやって接してあげればいいのかな。



『た、ただいま。』