こんにちは イイダテツヤです。
第31回『カシスウー論』は、神楽坂にある『葱屋 みらくる』編です。
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『葱屋 みらくる』は、その店名が示す通り、
神楽坂では奇跡的にわかりやすい場所にある。
JR飯田橋駅(ベッカーズがある方)から、大久保通りを神楽坂上に向かってのぼっていくと、
だいたい5分くらい歩いた信号の左脇に『葱屋 みらくる』はある。
大久保通りというキーワードさえ間違わなければ、
この説明だけでも、必ず「みらくる」にたどり着ける。
「情緒あふれる いにしえのラビリンス」として名高い神楽坂で、
これほどわかりやすい場所はない。
『葱屋 みらくる』は、「葱屋」というだけあって何種類もの葱を使った鍋料理がウリ。
しゃぶしゃぶとか、すき焼きなど定番の鍋もあるし、
豚とろろ鍋みたいな変わり種もあって、いまの季節にはピッタリのお店だ。
夏の暑い時期には「この暑さは永遠に続くんじゃないか」と毎年思うのだが、
数ヶ月後には、きちんと冷たい風が吹いてくる。
以前、アルバイトで一緒だった前田さんという人が、
夏の終わりにクーラーの真ん前に立って、
「風が冷たくなってきたね」なんて、マジボケをかましていたが、
季節が変われば、クーラーがなくても風は冷たくなってくるのだ。
当たり前と言えば当たり前だし、不思議と言えば不思議なことだ。
私は暑がりでもあり、寒がりでもあるので、
夏も、冬もそれなりにたいへんなのだが、
好みで言えば、冬が一番好きだ。
やっぱり、冬は空気がキュンと引き締まっているし、
空気の透明度が高いというか、業者が拭いたガラス窓みたいにとってもクリアなのがいい。
何の根拠もない思い込みだが、
「オレは夏が大好きだぜぃ!」なんて言って、タンクトップで焼けた肌を露出しているヤツより、
ひっそりと冬を愛する人のほうが、思慮深く、アカデミックで、メガネが似合うに決まっている。
多少暗くてもいいから、聡明で、空気の読める子どもを持ちたいと思ったら、
ぜひ、冬好きの男と結婚することをおすすめします。
明るいだけが取り柄の「365日パーティーだぜぃ!」なんて子どもを育てたいと思う人は、
どうぞ、ご自由に。
さて、話は変わって、以前このブログで青春小説について書いたことがあるが、
ある読者の方から「青春小説を語るのに、『竜馬がゆく』を扱わないとは何事だ!」というお叱りを受けた。
その人のお叱りによると、『竜馬がゆく』こそ永遠の名作であり、
2010年の大河ドラマも竜馬なのだから、その話をするべきだ、ということでした。
まあ、大河ドラマとタイアップしているわけではないので、福山雅治のことは置いておいても、
『竜馬がゆく』が永遠の名作であることには大いに賛成だ。
(世に多くいる竜馬フリークと同様)
じつは私も無類の竜馬好きで、『竜馬がゆく』は数え切れないほど繰り返し読んでいる。
一度読んだ本を繰り返し読むことがほとんどない私にとって、これは相当めずらしいことだ。
『竜馬がゆく』を最初に読んだのは中学2年生のとき。
完全に竜馬にイカれてしまった丸坊主の少年は、住まいのある千葉県から、
一人で高知・桂浜まで旅行へ出かけたほどだった。
有名な東京発大垣行きの鈍行列車に乗って、
いまはなき宇高連絡船(岡山の宇野駅と香川の高松駅を結ぶ船)揺られ、
ほとんど一日がかりで高知県までたどり着いた。
旅行の計画はもちろん、切符や宿の手配など、すべて自分一人でやったのだから、
中学生にしてはなかなかの快挙だった。
紛れもなく、人生初の冒険だ。
竜馬の像が建つ桂浜では、近くのお土産屋さんで竜馬のポスターと絵はがき、
木でできた表札みたいな「坂本竜馬」って書いてあるやつ(あれ、何て言うんだろう・・・)
を買って、ずいぶんと長い間部屋に飾っていた。
私の部屋からは田原俊彦のポスターも、竹本孝之のカレンダーも撤去され、すべてが竜馬一色になった。
こうやって振り返ってみると、けっこう気持ち悪い中学生だけど、まあ、それはそれとして・・・
『竜馬がゆく』は文庫版にすると第八巻まである長編だが、
最初に読んだときは、読み終わるのが惜しくて、
最後の数ページを読むのをためらうほどの入れ込みようだった。
『竜馬がゆく』を読み終えるということは、
竜馬が暗殺される場面に出会うということにほかならない。
丸坊主の竜馬フリークは「そんな瞬間は訪れないで欲しい」と本気で願った。
私と同じように感じた竜馬ファンもけっこう多いと思う。
ちなみに、このブログの名付け親であり、何度か登場している先輩の「ジン」は、
自分の娘に「さな子」という名前をつけている。
『竜馬がゆく』には、竜馬を取り巻く素敵な女性たちとして、
「お田鶴さん」「さな子」「おりょう」という三人が登場する。
「さな子」というのは、竜馬が江戸で剣術修行をした千葉道場の娘さんで、
男勝りな性格だが、根はシャイで、なかなか素直になれないという愛すべき女性だ。
三人のなかから「さな子」を選ぶあたり、「ジン」の好みが感じられて楽しい。
まったく関係ないが、「ジン」はスラムダンクのなかでは宮城リョータが一番好きらしい。
これまた「ジン」らしいところだ。
『竜馬がゆく』にも『スラムダンク』にも興味がない人には「なんのこっちゃ」という話だろうが、
竜馬ファンなら「どの女性が一番好みか」という話題で一晩中盛り上がれる鉄板ネタなのだ。
オマエの好みなんて、どうでもええわい! というツッコミを覚悟で話をすすめると、
私は何と言っても「お田鶴さん」が一番好きだ。
土佐藩の偉い武士の娘さんで、位の低い竜馬とは結ばれるはずもないのだが、
ひかえめで、品がある一方で、ときに大胆な行動にも出る「お田鶴さん」が、私には何ともいえず魅力的なのだ。
この「お田鶴さん」は司馬遼太郎の創作で、実在しない人物らしいが、
私にしてみればそんなことはどうでもいい。
「それが、どないしたっちゅうが?」(土佐弁)というところだ。
ついでに言うと、スラムダンクでは「仙道」が一番好きです。(あくまでも個人としては、ですけど・・・)
いまでも坂本竜馬は大好きだが、
中学当時のもっとはまっていて、私が初めて買ったレコードは海援隊の「遙かなる人」だった。
竜馬フリークで有名な武田鉄矢が竜馬を想って歌った曲で、
たしか、竜馬関連のドラマの主題歌になったものだ。
武田鉄矢の説教するみたいな歌い方にはうんざりさせられるが、
「遙かなる人」そのものは、なかなかいい曲だ。
その曲の歌詞のなかに、
本など広げて言葉を探すより 人は空を見上げている方が
ずっと賢くなれるんだと 遙かなる人の声が僕に届く
という一節がある。
さんざん本の話をしてきて、それはないだろうとは感じはあるけど、
これはこれで一つの真実だとは思う。
初めて買ったレコードが海援隊っていうのも、もう一つ釈然としないし、
「武田鉄矢が好き」みたいな誤解をされても困るんだけど、
まあそれは、終わってしまったことなので仕方がない。
このブログを読んでメールをくれた方が言うように、
『竜馬がゆく』は絶対に触れておくべき永遠の名作だ。
もし、私が「死ぬ直前に読みたい一冊」を選ぶとしたら、『竜馬がゆく』を選ぶと思う。
「一冊って言ってるのに、八冊かい!」
「死ぬ直前って言ってるのに、いったいつ死ぬんかい!」って感じだけど、
そのくらい「竜馬がゆく」はいい。
でも、もっと長生きしたい人は山岡荘八の「徳川家康」にしたほうがいい。
なんせ26巻もあるから、なかなか死なないですむ。
これはまたこれで家康っぽいね。
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第31回『カシスウー論』は、神楽坂にある『葱屋 みらくる』編です。
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『葱屋 みらくる』は、その店名が示す通り、
神楽坂では奇跡的にわかりやすい場所にある。
JR飯田橋駅(ベッカーズがある方)から、大久保通りを神楽坂上に向かってのぼっていくと、
だいたい5分くらい歩いた信号の左脇に『葱屋 みらくる』はある。
大久保通りというキーワードさえ間違わなければ、
この説明だけでも、必ず「みらくる」にたどり着ける。
「情緒あふれる いにしえのラビリンス」として名高い神楽坂で、
これほどわかりやすい場所はない。
『葱屋 みらくる』は、「葱屋」というだけあって何種類もの葱を使った鍋料理がウリ。
しゃぶしゃぶとか、すき焼きなど定番の鍋もあるし、
豚とろろ鍋みたいな変わり種もあって、いまの季節にはピッタリのお店だ。
夏の暑い時期には「この暑さは永遠に続くんじゃないか」と毎年思うのだが、
数ヶ月後には、きちんと冷たい風が吹いてくる。
以前、アルバイトで一緒だった前田さんという人が、
夏の終わりにクーラーの真ん前に立って、
「風が冷たくなってきたね」なんて、マジボケをかましていたが、
季節が変われば、クーラーがなくても風は冷たくなってくるのだ。
当たり前と言えば当たり前だし、不思議と言えば不思議なことだ。
私は暑がりでもあり、寒がりでもあるので、
夏も、冬もそれなりにたいへんなのだが、
好みで言えば、冬が一番好きだ。
やっぱり、冬は空気がキュンと引き締まっているし、
空気の透明度が高いというか、業者が拭いたガラス窓みたいにとってもクリアなのがいい。
何の根拠もない思い込みだが、
「オレは夏が大好きだぜぃ!」なんて言って、タンクトップで焼けた肌を露出しているヤツより、
ひっそりと冬を愛する人のほうが、思慮深く、アカデミックで、メガネが似合うに決まっている。
多少暗くてもいいから、聡明で、空気の読める子どもを持ちたいと思ったら、
ぜひ、冬好きの男と結婚することをおすすめします。
明るいだけが取り柄の「365日パーティーだぜぃ!」なんて子どもを育てたいと思う人は、
どうぞ、ご自由に。
さて、話は変わって、以前このブログで青春小説について書いたことがあるが、
ある読者の方から「青春小説を語るのに、『竜馬がゆく』を扱わないとは何事だ!」というお叱りを受けた。
その人のお叱りによると、『竜馬がゆく』こそ永遠の名作であり、
2010年の大河ドラマも竜馬なのだから、その話をするべきだ、ということでした。
まあ、大河ドラマとタイアップしているわけではないので、福山雅治のことは置いておいても、
『竜馬がゆく』が永遠の名作であることには大いに賛成だ。
(世に多くいる竜馬フリークと同様)
じつは私も無類の竜馬好きで、『竜馬がゆく』は数え切れないほど繰り返し読んでいる。
一度読んだ本を繰り返し読むことがほとんどない私にとって、これは相当めずらしいことだ。
『竜馬がゆく』を最初に読んだのは中学2年生のとき。
完全に竜馬にイカれてしまった丸坊主の少年は、住まいのある千葉県から、
一人で高知・桂浜まで旅行へ出かけたほどだった。
有名な東京発大垣行きの鈍行列車に乗って、
いまはなき宇高連絡船(岡山の宇野駅と香川の高松駅を結ぶ船)揺られ、
ほとんど一日がかりで高知県までたどり着いた。
旅行の計画はもちろん、切符や宿の手配など、すべて自分一人でやったのだから、
中学生にしてはなかなかの快挙だった。
紛れもなく、人生初の冒険だ。
竜馬の像が建つ桂浜では、近くのお土産屋さんで竜馬のポスターと絵はがき、
木でできた表札みたいな「坂本竜馬」って書いてあるやつ(あれ、何て言うんだろう・・・)
を買って、ずいぶんと長い間部屋に飾っていた。
私の部屋からは田原俊彦のポスターも、竹本孝之のカレンダーも撤去され、すべてが竜馬一色になった。
こうやって振り返ってみると、けっこう気持ち悪い中学生だけど、まあ、それはそれとして・・・
『竜馬がゆく』は文庫版にすると第八巻まである長編だが、
最初に読んだときは、読み終わるのが惜しくて、
最後の数ページを読むのをためらうほどの入れ込みようだった。
『竜馬がゆく』を読み終えるということは、
竜馬が暗殺される場面に出会うということにほかならない。
丸坊主の竜馬フリークは「そんな瞬間は訪れないで欲しい」と本気で願った。
私と同じように感じた竜馬ファンもけっこう多いと思う。
ちなみに、このブログの名付け親であり、何度か登場している先輩の「ジン」は、
自分の娘に「さな子」という名前をつけている。
『竜馬がゆく』には、竜馬を取り巻く素敵な女性たちとして、
「お田鶴さん」「さな子」「おりょう」という三人が登場する。
「さな子」というのは、竜馬が江戸で剣術修行をした千葉道場の娘さんで、
男勝りな性格だが、根はシャイで、なかなか素直になれないという愛すべき女性だ。
三人のなかから「さな子」を選ぶあたり、「ジン」の好みが感じられて楽しい。
まったく関係ないが、「ジン」はスラムダンクのなかでは宮城リョータが一番好きらしい。
これまた「ジン」らしいところだ。
『竜馬がゆく』にも『スラムダンク』にも興味がない人には「なんのこっちゃ」という話だろうが、
竜馬ファンなら「どの女性が一番好みか」という話題で一晩中盛り上がれる鉄板ネタなのだ。
オマエの好みなんて、どうでもええわい! というツッコミを覚悟で話をすすめると、
私は何と言っても「お田鶴さん」が一番好きだ。
土佐藩の偉い武士の娘さんで、位の低い竜馬とは結ばれるはずもないのだが、
ひかえめで、品がある一方で、ときに大胆な行動にも出る「お田鶴さん」が、私には何ともいえず魅力的なのだ。
この「お田鶴さん」は司馬遼太郎の創作で、実在しない人物らしいが、
私にしてみればそんなことはどうでもいい。
「それが、どないしたっちゅうが?」(土佐弁)というところだ。
ついでに言うと、スラムダンクでは「仙道」が一番好きです。(あくまでも個人としては、ですけど・・・)
いまでも坂本竜馬は大好きだが、
中学当時のもっとはまっていて、私が初めて買ったレコードは海援隊の「遙かなる人」だった。
竜馬フリークで有名な武田鉄矢が竜馬を想って歌った曲で、
たしか、竜馬関連のドラマの主題歌になったものだ。
武田鉄矢の説教するみたいな歌い方にはうんざりさせられるが、
「遙かなる人」そのものは、なかなかいい曲だ。
その曲の歌詞のなかに、
本など広げて言葉を探すより 人は空を見上げている方が
ずっと賢くなれるんだと 遙かなる人の声が僕に届く
という一節がある。
さんざん本の話をしてきて、それはないだろうとは感じはあるけど、
これはこれで一つの真実だとは思う。
初めて買ったレコードが海援隊っていうのも、もう一つ釈然としないし、
「武田鉄矢が好き」みたいな誤解をされても困るんだけど、
まあそれは、終わってしまったことなので仕方がない。
このブログを読んでメールをくれた方が言うように、
『竜馬がゆく』は絶対に触れておくべき永遠の名作だ。
もし、私が「死ぬ直前に読みたい一冊」を選ぶとしたら、『竜馬がゆく』を選ぶと思う。
「一冊って言ってるのに、八冊かい!」
「死ぬ直前って言ってるのに、いったいつ死ぬんかい!」って感じだけど、
そのくらい「竜馬がゆく」はいい。
でも、もっと長生きしたい人は山岡荘八の「徳川家康」にしたほうがいい。
なんせ26巻もあるから、なかなか死なないですむ。
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