小学生の時の野球部での経験から、

本当は野球なんてしたくないのに、

"男の子らしくしなくては"、

"親の期待に応えなくては"、

と、自分の本心から背くように生きて、

感情を出すことを我慢していた日々が続いた。

 

中学生になって、

野球部からは卒業できて、

私は陸上部に入った。

 

そこでは、特に厳しさもなく、

私も走る脳は他より持ち合わせていたようで、

楽しく過ごすことができた。

 

しかし、中学生になって私を悩ませたのは、

自分がゲイであることに気付き、

それを誰にも言うことができなかったこと。

 

中学生になっても、

私には自由なんてものはなく、

今度は違う類の「我慢」が私を襲った。

 

中学生にもなれば、

"男の子"と"女の子"の境界線は濃くなる。

恋愛感情も芽生える。

 

私ももれなくある男の子を好きになった。

周りの友達は、好きな人の話を

楽しそうにしているのに、

私は「好きな人いないの?」と聞かれると、

「いないなぁ」って答えることしかできなかった。

 

 

当時、男の人が好きな男性は、

一緒くたに「オカマ」と認識されていたように思う。

きっと、「ゲイ」という言葉は浸透していなかった。

 

メディアに出ていた同性愛者が、

キャラクターとして好まれたからだろう。

KABA.ちゃんやピーコさん、山崎トオルさん、、

パッと出てくるのはこの方達。

 

だから、私も自分と同じ気持ちを持った人(男で男を好きになる)は、

メディアに出ているような明るくて個性のある人しかいないんだろうと思ってた。

 

髭を生やした、外見では一般的な男性が

同性愛者である可能性もあると知ったのは10代の後半だった。

 

中学生の時に、自分の気持ちを誰にも言えないことが相当に苦しかったんだろう、

KABA.ちゃんにファンレターのような形で、

「どうしたら彼氏が見つかるんですか?」と質問を書いて送ったことがある。

 

返事はなかったが、

SOSを求めるように手紙を書いたことはよく覚えている。

 

それくらい、大人になったら彼氏ができるのかな?

と、将来に対する不安と期待が入り混じり、

できるだけ早く大人になりたかった。

 

子どものままじゃ、何も分からなかった。