気高く美しくずるい最強ポジション/魔夜峰央(28歳) | だからおっさん最高だって言ってんだろ

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トシちゃんは25歳ですが、ミーちゃんは28歳です。
これは日本漫画界に於いて燦然と輝く事実なのですね。
というわけで、今回は魔夜峰央です。


魔夜峰央は、現在も連載中の長寿マンガ『パタリロ!』の作者です。
寸分の狂いも無いのではと思われる安定しすぎなまでの筆致、
ネームを全く描かないでいきなり原稿、という常人離れした描き方をするのに
きっちりまとまる話の構成の上手さ、
息をつかせぬギャグの応酬と、たまに挟み込まれる伝統の落語芸、
その他シリアス話の涙腺崩壊度の高さ、怖い話の悪夢に現れる頻度の高さなど
漫画家として語れることはありすぎます。

作品が始まったのが70年代後半からだったからか、作者本人はよく作中に現れます。
そこでパタリロと掛け合い漫才したり、妻子の自慢をしたり、
はたまた全く関係ない税務署とのやり取りを描いたり自由放題なのですが
著者近影などに見える「業界を間違えて闇の世界に進んだタモリ」みたいな外見からは
想像が付かないお茶目さですね。ほんと人って外見からじゃわからんね。
こういうところで作者のファンが着々と増えるんですけど。


大抵マンガの作者というのは自作内で主人公にいじられるのが常ですが
これって無自覚ながら大変ずるい戦法だなと思う訳です。
だって作者は、その作品を世の中に送り出しているという圧倒的存在理由を持っているのに
作中で最強の(と、作者によって設定された)主人公と共に自由に動くんですから
誰よりも自由!そして誰よりも強い!のです。
なのにいじられたりしたら、「実は強いけどそれを隠して弱者を振る舞う」事になる訳で
「強いが故の傲慢さ」が良い具合に消えて、すごいずるい。すごいずるいね。
魔夜峰央はそういう「キャラ」です。


一方、魔夜峰央は愛妻家であり、良き父であり、何故かバレリーナです。
妻がバレリーナなんですけどね。だから自分も踊るって何か良くわかんないけどすごい。
そして家族仲良すぎ。細かくは田中圭一先生このマンガ読んで下さい。


魔夜峰央に感じるのは、「多分本人は普通にしているんだろうけど何か凄い」という
追っても追っても追いつかない悔しさとか、うらやましさです。
でも逆にその高みにいつまでもいて欲しいなぁとも思う訳です。永遠の28歳だしね!
これからも質の高いストーリーマンガと気高さ、見守っていきたい所存です。


さて明日は二次元かな~、また。
最近雨が降りつつあるから、おっさんと傘というテーマも良いんだけどね。
どうぞお楽しみに。