最近、日中関係まわりのニュースが続いていますね。政府要人の発言をきっかけに、中国側が日本への渡航を控えるよう注意を出す場面もあり、少し不透明さを感じる空気が出ています。こうした“じわりと効いてくるリスク”は、相場を見るうえで無視しない方が良さそうです。


もちろん、この状況がすぐに落ち着く可能性も十分あります。ただ、もし少し長引くようであれば、私たちも ポートフォリオに“守備”の視点を少しだけ取り入れておく のもひとつの考え方かなと思います。今日はそのあたりを、一緒にゆるやかに整理してみましょう。


まず大事なのは、地政学リスクが「全ての企業に同じように影響するわけではない」という点です。

影響を受けやすいところ と、ほとんど揺れにくいところ が、わりとはっきり分かれています。



■ 影響が出やすいセクター



たとえば インバウンド・観光系。

ドラッグストア、百貨店、家電、ホテル、空港、交通などは、中国からの渡航が減ると数字が動きやすい傾向があります。


また、アパレルOEM、自動車部品、電子部品 などのように、中国での生産や販売ウェイトが高い企業も、情勢次第で影響が出やすい場面がありそうです。



■ 一方で、比較的影響を受けにくいセクター



こちらは意外と多く、たとえば—


  • 公共工事・土木・建設資材
  • 水インフラ・設備工事
  • 電力・通信などのインフラ
  • 食品・紙パルプ・包装
  • 国内物流
  • 検査薬・医療・セキュリティ



こうした企業は、基本的に国内需要を軸にしていて、日中情勢の影響が限定的なケースが多い印象です。むしろ国土強靭化や国内投資が進むと、プラス方向に働く可能性もありますね。


私自身のポートフォリオでも、このあたりの内需系は値動きが落ち着いており、外部要因にあまり左右されていないように感じています。



■ おわりに



日中関係の行方は誰にも分かりません。だからこそ、今は一度、自分のポートフォリオの中に

「中国依存が高めの企業はどれくらいあるのか」

を軽くチェックしてみるだけでも、比較的落ち着いた運用がしやすくなるかもしれません。


全てを守備に寄せる必要はありませんが、状況が続くようであれば、内需や安定性のある業種を少し増やしてみる のもひとつの選択肢として考えてみても良さそうです。


最後に、読んでくださった皆さんからのご意見やご質問も一緒に考えていきたいので、ぜひコメントお待ちしています。


※本記事は投資の助言ではないため、投資判断はご自身の責任でお願いいたします。






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