きょうは歌のお話は中断して、新元号のお話をします。新元号は「令和」。なかなかいい元号ですね。きれいな響きでよかったと思います。元号が決まるまで安倍晋三総理の「安」の字が入るのではないかとウワサがありましたが、僕はさすがにそれはないと思いましたね。日本の歴史を振り返ってみても、権力者の名前をそのまま元号に使う例なんてなかったし。また、もし、安倍さんの「安」が使われたら、のちの世の人に笑われるかもしれない。学校の授業でも、「何十年もむかし安倍晋三という総理大臣がいて、総理の肝いりで自分の名前である『安』の字を元号にいれた」なんて言われたら恥ずかしいですしね。元号まで私物化した総理だと後々まで言われてしまいます。
「令和」は日本の歴史上はじめて日本の古典から選ばれたといいます。いままでは漢籍から選ばれましたから。その典拠は「万葉集」の「初春令月 気淑風和」という文言からとられました。 現代語訳をすると「初春の佳き月で、空気は清く澄みわたり、風はやわらかくそよいでいる」だそうです。
今回の元号を機に「万葉集」が注目されるといいなと思いました。
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また、ツイッターで知ったのですが、この「令和」という言葉は漢籍の影響も受けているのではないかという指摘もあるそうです。中国の詩文集「文選(もんぜん)」にある「仲春令月、時和気清」という文言があります。
「万葉集」の詩人たちはみな漢籍の知識も豊富だったと思います。だから、「文選」にインスパイアされた詩人たちが、「初春令月~」と詠んだ可能性はあると思います。
これは僕の憶測でしかないのですが、「令和」を考えた人たちはおそらく、日本の古典から出典とも、漢籍からの出典ともとれるような文言を元号に選んだと思われます。安倍総理や日本の保守派の人たちは「新元号は日本の古典から。漢籍はダメ」みたいなことを言っていました。一方で、「いやいや日本は伝統的に漢籍から元号を選んだ。今度の元号も漢籍から選ぶべき」という意見の人も少なくなかったと思います。
当然、元号を考えた人たちは悩みに悩んだことでしょう。
それで、日本古典出典とも、漢籍出典とも取れるような折衷案として「令和」が選ばれたのではないかと僕は思います。もし、「日本の伝統を破った」という意見があれば、「令和」は漢籍が典拠だといえばいいし、「新しい風を吹かせた安倍総理は素晴らしい」という意見があれば、「令和」は「万葉集」典拠だといえばいい。そう考えると、元号を考えた人は実に頭がいいなって。
ちなみにゴールデンボンバーがさっそく新元号の歌をつくられました。しかもPVもつくられたとか。いや~お仕事が早いですね。曲もなかなかいい歌だなって思いました。ゴールデンボンバーの皆様方には、今年の紅白にぜひ出場して、トップで「令和」を歌ってほしいですね。
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