価格が高すぎてウナギを好んで食べる人が激減する!?
このように、ウナギ養殖業界はシラスウナギ価格の高騰を受け、2つの新しい選択を強いれられる事実がある。
1、 これ以上のウナギ成魚の販売価格が上げる事が難しい為、利益率を減らして事業を継続する。
2、 海外の品種で補い、価格を調節する。
2の選択肢として以前主流であった、アンギラ・アンギラ(ヨーロッパウナギ)ワシントン条約で規制がかかり、今は密輸入されているものだけが主に中国で養殖されている。それに合わせて、ロストラータ(アメリカ鰻)、マルモラータ(オーストラリア鰻、フィリピン産もこの種)、タスマニア鰻など、多種多様なウナギを養殖している。
最近日本で話題になっているのが、インドネシア産のアンギラ・ビカーラ・パシフィカ種と、日本で大ウナギと呼ばれるマルモラータである。
ビコラー種は成魚でよく輸入されているののですが、去年の12月に、ウナギ加工メーカー大手の(株)カネナカ(本社:愛知県豊橋市、代表取締役社長:中村好伸)は14日、ビカーラ種の試食会をスーパ-・量販のバイヤーを集めて行った。
そうした経緯の下、同社は提携する東海、九州の4養鰻業者の協力を仰ぎ、異種ウナギ(アンギラ・ビカーラ・パシフィカ種)を池入れ、養殖を手掛けたようだ。
今回、試食に出された原料は、前述した4業者のなかでもとくに成績の良いところで約1年の成育期間を経て、12月12日に初めて池揚げされたもの。数量は計1500キロ、サイズは2.5Pから5Pで平均は4P中心だという。
明らかに高すぎる、ウナギの価格で、市場が縮小するトレンドにある現代で、
このような企業の動きが、日本のウナギ文化を守る近道ではないだろうか。

