小学校の読み聞かせボランティアをしています。
次男が来春卒業するので、今年度いっぱいの活動となります。
基本的には絵本の読み聞かせですが、さすがに6年生向けの絵本となると、
色んな意味で難しく、ここ数年、高学年には朗読という形をとることもあります。
自分自身が高学年の時読んで、今も心に残っている名作、
例えば、志賀直哉の「小僧の神様」「清兵衛と瓢箪」
有島武雄の「ひとふさの葡萄」
芥川龍之介の「杜子春」「トロッコ」「芋粥」
野坂昭如の「凧になったお母さん」
思い出したら挙げきれませんが、これらを是非聞かせてあげたいと思いながらも、
10分という時間的制約があり、なかなか実現できません。
今回選んだのは、致知出版社「心に響く小さな5つの物語」の中の2話です。(写真上)
いまをときめく大リーガー、イチローの子供時代の作文を通して夢を実現するということを
考えさせてくれる話と、素晴らしい恩師との出会いが子供の人生を開花させていくという
「縁を生かす」という話。
いずれも人生の布石となるような素晴らしいお話なのですが、子供らの反応は、
ちょっとしんみりしてしまったかしら?ガハハと笑えるのがよかったかしら?と
思っていた矢先、6年生の女の子を持つ友人から温かいメール。
「今日の読み聞かせのお話、娘の心に残ったようです。」と。
嬉しかったです。
コンサートも読み聞かせも授業も、まさにライブなのです。
目に見えないエネルギーが行き来する何とも不思議な時空。
だからやめられません。好きだからこそ続いています。
好きでもよく落ち込みます。
今日もあるクラスの授業、時間配分の見通しが甘かった。
何年やっても反省点が必ず出てくるものです。まだまだ修行中。死ぬまで修行中かな。
そうそう、かこさとしさんをご存知ですか?
絵本作家であり、児童文学者であり、工学博士でもあります。
絵本だけでなく、自然科学や科学技術の本もたくさん書かれていますが、
今まで読み聞かせした中で、絶大なる人気があったのがこの「どろぼうがっこう」です。(写真下)
まぬけな校長先生と生徒達の世にもおかしなどろぼう学校の話です。
子供達の心をつかんで離さない、かこさとしさんの作品の魅力は取りも直さず
かこさとしさんのお人柄、生き方そのものと思われてなりません。
今、お会いしたい方の一人です。