■はじめに
この映画、すべての人にオススメしたい。
「老後はどうやって過ごしたい?」
と聞かれたら
「映画『マイ・インターン』を見てください。そこに私の答えがあります。」
「清々しい週末を過ごしたい」
と言われたら
「土曜日の朝に映画『マイ・インターン』を見てください。」
「悩みがある」
と言われたら
「映画『マイ・インターン』を観ればベンが解決してくれます。」
そう答えるくらい、この映画が好きです。
■概要
舞台はニューヨーク。
華やかなファッション業界に身を置き、プライベートも充実しているジュールス。
そんな彼女の部下に会社の福祉事業として、シニア・インターンのベンが雇われる。
最初は40歳も年上のベンに何かとイラつくジュールスだが、やがて彼の心のこもった仕事ぶりと的確な助言を頼りにするようになる。
そんな時、ジュールスは仕事とプライベートの両方で思わぬ危機を迎え、大きな選択を迫られる・・・。
■作品の魅力
・ベンの人柄
ベンは70歳。
引退前は重要なポストについていた。
厳格でチャレンジ精神があるだけではなく、ユーモアがあり、人の心に寄り添うことができる。
ベンは作中で自分を『みんなのおじさん』と称していることからユーモアが伺える。
作中ではその人生経験を活かして様々な行動や助言をする。
ベンは高齢なので目新しいテクニックではなく「確かにそうだよなぁ」と納得させられるような、醸成された価値観からくる助言を与える。
そして周りの人が抱えている問題を次々と解決する。
そしてベンを語る上で忘れてはいけないのが
『名言』
もう名言辞典が脳みそに埋め込まれているのかってくらい自然に名言が出てくる。
数々の名言がある中で一番のお気に入りを紹介しよう。
「私の中にはまだ音楽があります。」
話の冒頭でベンはシニアインターンに応募する。
その会社はいわゆる今風の会社で、履歴書は必要なくYouTubeに自己紹介動画を上げることが応募方法だった。
慣れない方法だが戸惑う姿はなく、ベンは堂々としていた。
定年を過ぎても衰えない、チャレンジ精神、社会貢献の気持ち、ワクワクしたい感情。
それを表現するために言った文章。
「音楽家の引退は自分の中に音楽が消えた時 私の中にはまだ音楽があります。」
かっこいい。
仕事だけを人生の目標にしていたら、定年になったときに燃え尽きちゃっていると思う。
様々なことに挑戦してきた背景が垣間見える。
私も定年後にこの言葉が言えるような人生を送りたい。
ちなみに名言を並べておくと
「スーツが楽なので」
「顔を見て話せ」
「クラシックは不滅だ」
「正しい行いは迷わずやれ」
「みんなのおじさんがいるだろ」
「ハンカチは貸すためにある」
いつ名言が飛び出すか分からないので、観た際は注意して聞いてほしい。
・テンポの良いストーリー展開
スタートアップ企業が舞台なので基本慌ただしい。
そんな中で様々な人が様々な課題を抱えて次から次へとみんなのおじさんに相談に来る。
そして、他者貢献の塊であるベンは自分から他者の課題を拾いに行く。
それはもう緊張と緩和の連続。
だらけるシーンが無い。
ワクワクしっぱなしであっという間に時間が過ぎていた。
余談だが、ベンは他者の課題を拾いに行くが、求められていない助言はしない。
アドバイザーの鑑。
見習いたい。
・見終わった後の爽快感
舞台はニューヨークのブルックリン。
自然いっぱいの公園で爽やかに太極拳をしているシーンから始まり、同じようなシーンで終わる。
明るい昼間のシーンが多く、夜もライトアップの効果で陰鬱な雰囲気は全く無い。
そして、音楽も爽快感のあるテンポの良いおしゃれな音楽が物語を引き立てる。
ストーリー自体も社長のジュールスの抱えている、物語上で最も大きな課題を、ジュールスと一緒に解決して気持ちよく終わっていく。
土曜日の朝に観ると爽快感とエネルギーがチャージされること間違いなし。
■周りでのこの映画の評価
私は映画好きな人と話す機会が多い。
私は10人以上にマイ・インターンが好きだと話したら、全員が共感してくれた。
誰にとっても観て後悔の無い映画だと再認識した。
■おわりに
本当におすすめの映画。
今週の土曜はマイ・インターンで1日を始めてはいかがだろうか。