高校・大学時代の親友の癌による壮絶な死。山本の人生観は大きく変わった。それまで迷っていたが、振り返ることなく前に進むとイタリア行を決意。イタリアで様々な経験を積む。7年後、両親が突然ベネチアにやってきた。二人の体が一回り小さくなったように見え、帰国を決意。その時、イタリア人の友人が言ってくれた。

 

 

 

海に面していただけでなく、いたるところに川があり、水上交通も盛んだった大阪の街。現在は観光的な目的で水上交通を利用する人が目立ちます。そんな大阪の水上交通をサービスにしているのが株式会社ダゼロ。代表取締役社長は山本浩司さんです。
 

山本浩司さんの経歴

 

 

山本浩司さんは1971年生まれで現在50歳です。大学に通い、将来の事を考えていた山本浩司さんにとって大変ショッキングな出来事がありました。それは高校や大学で一緒だった親友がガンでこの世を去ったこと。人生に迷いがあった山本浩司さんは友人の死を受けて、イタリアへ渡ります。イタリアでは7年間様々な経験をし、その後日本へ帰国。サラリーマンとして働く中、船を使ったイベントを企画したところ、やってみて楽しく、ベネチアでの思い出もあったため、これを仕事にできないかと考えます。船に関する仕事に携わる人全員がやめるように説得してくる中、プレゼンでベンチャーキャピタルから出資を受け、金融機関も融資をしてくれたため、起業に至りました。社名であるダゼロの意味は、ゼロからの始めることを意味しており、埼玉県出身でありながら大阪で起業することを端的に表現しています。
 

水上交通ビジネス

 

大阪の水上交通利用者は意外と多く年間120万人と言われています。それだけ多くの人が利用するほか、2025年には大阪万博が開催されるなど、大阪には現時点でかなりのポテンシャルを感じさせます。富裕層をターゲットにして少人数に特化したサービスは客単価が高く、事業計画を見たベンチャーキャピタルなどはこのあたりを評価した可能性が高いです。しかも、船に関するビジネスとはいえ、メインは企画。このあたりのバランス感覚も評価されていると考えられます。
 

 

コロナは明らかな打撃を与えている?

 

インバウンド効果を積極的に活かした山本浩司さんでしたが、2020年から現在に至るまで新型コロナウイルスの影響が大きく、外国人観光客を確保すること自体が難しい情勢となっています。2025年までには外国人観光客が戻る可能性は十分に考えられますが、それまでにどのように我慢を重ねていけばいいのか、そのあたりが気になる部分です。とはいえ、山本浩司さんが作りだしたサービスはとてもユニークであり、今後の展開が非常に気になります。