「がん」という病気を患ってから
自分の人生観というものが
大きく変わってしまい、

コロナによる世界的パンデミックと

この個人的な病気が重なって

自我が揺さぶられてしまった…  

煌びやかな世界ではなく、

枯れる世界というものに

もっと惹かれるようになった…  

窓を開けて風の音を聞いたり

雨の音を聞いたり、

竹林が揺れる音を聞いたり… 



がん悪液質の影響で

痩せ細ってしまった姿の教授が

「Playing the piano 」

で語っていた言葉…  




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僕は自分が癌になって闘病が続くと

ほぼ毎日弾いていたギターが

弾けなくなってしまった。

というより

弾かなくなってしまった。 


わざと気分が上がる曲を聴いたり

ラジオから流れてくる曲を聴いたり

色々試してみたが 

何かが僕の中で変わってしまったようだ。


まさに教授が言う 

風の音や雨の音、竹林の音… 


癌の告知があってからは

眠れない夜が続き、

スマホにダウンロードしてある

波の音や川の流れる音、

雨の音を聴きながら眠りについた。



大袈裟な言い方かもしれないが

普段の行動や思考、

自分の人生観が大きく変わってしまった。

自我が揺さぶられてしまっている。 



教授がインタビューで語っていた事が

痛いほどよくわかる自分がいる。



教授の言動、行動は

いつも賛否両論あるとは思うが

自分の思いや感じた事を率直に

そして何より、

それを行動に移す人。   



教授が亡くなって

ずっと教授のピアノを聴きながら

食事を作り、

ベッドで眠りにつく。  



「濃密な、美しい人生だった」

娘さんの美雨の言葉は

教授そのものだと思った。  



そんな美雨のために作った曲

「aqua」を聴きながら 

僕は今、大好きな教授の事を

自分のブログに書き記している。 



あらためて 合掌。