昨日、退院後初の診察があった。 
(先週痛くて急遽薬は貰いに行ったが…)

切除した肺とリンパの診断の結果、

リンパには転移ナシ。

血液検査も特に問題ないので、

術後の補助的な抗がん剤治療も

ご希望ならやりますが(笑)

今のところ必要はない

との主治医であるベテラン外科部長の説明。


ただし、

癌ができた場所が胸膜へ浸潤する

恐れがあったため、

今後様子を見ていきましょう、といつもの

「100%大丈夫は無いからね」 

とその主治医に念を押された。

むしろ僕はそう言ってくれた方がいい。

まぁ医者側もそう言っておかないと

後で、あの時大丈夫って言ってたじゃん!

って患者側から言われと、

色々と面倒な事になるからであろう。

まぁまだ手術が終わって約3週間、

あまり無理はできないからねって

マフィア顔の外科部長。


その後、内科医の診察もオマケであった(笑) 

「手術お疲れ様でした、大変だったでしょ…

でも本当に早く手術ができて良かったです。

ちょっとギリギリのラインだったからねー」

と、若き内科医の顔は爽やかな表情だった。



今ある痛みは肋間神経痛。

だんだん痛みの頻度も変わってくるが、

半年は痛みは続くと思うと(個人差アリ)

息苦しさは胸水が溜まっている為だそう。

あまり酷ければまたドレーンで抜く。


どちらも、まずは薬を処方されて

様子を見ようと… 

また2週間後、診察の予約を取った…  




僕は

最悪な事はいつだってあり得ると、

まず考えてしまう。

仕事でも何でもそうかもしれない。

まず最悪こうなった時には、どうすれば良いか。

どう対処すれば良いか。

自分の中で準備をしておきたい。 

かと言って、最悪ばかりを考えて

そこで留まらないし、あきらめも早い。

決断も早いし、オマケに飽きるのも早い(笑)



昨日の診察で、リンパに転移が無かった事。

補助的な抗がん剤もやらなくていい事。


素直に良かったと

正直、その場は胸を撫で下ろした。


でも、何故か気持ちは晴れない。

これで終わったなんか

とてもじゃないけど思えない。 


医学は日々進歩しているけど

本当のところはどうなんだろう… 

癌を治療するのに、良くなろうとしているのに、

身体に負担をかけ続け、我慢し続け、

懸命に治療に励んでいる人が

本当にたくさんいる。

果たして僕にそれが

できるのか? 

たぶん無理だと思う。

それだって再発、転移してしまう病。


本当に癌は末恐ろしい病だ。

肺がんは恐ろしい病だ。


僕の悪い癖が出た。

素直に喜べない自分がいる。

ただいつだって

覚悟だけはしておかないといけない。

いつまた再発しても、

どういう状況になったとしても

心の準備だけはしておきたい。




と昨日一人で夕方まで

リビングで電気も点けず

ボーッと考えていた。 

気がつけばもう外は真っ暗で

随分陽がおちるのも早くなったものだ。

時ばかりが早く過ぎて行く… 



そんなこんなんしてたら

腹を空かした息子が帰って来たので

慌てて冷蔵庫の中にあるもので

またテキトーに作ってみた。


またいつもの日常が戻って来る…  


豚ミンチとニラのスタミナ丼