男飯、男の料理、

見ての通り

大雑把で雑である。

こうやって振り返ると

確かに色の濃いものばかり。

自分の好みは別として、

僕はなるべく高校生の息子が

これだったら食べれそうだなと思う物を

作っている。

年頃の子はやはり

まず炭水化物、特に麺類と

味のしっかりした物を好む。

まぁ一緒に楽しく食事をし、

そしてお世辞でも美味しい!

って言ってくれるだけ、まだマシなのだ。

元々料理なんて出来なかった僕は

人の作るレシピの見よう見真似ばかりなので、

最近、そのバリエーションの少なさという

壁にぶちあたっている。 


鶏胸肉の唐揚げに手作りタルタルソース


ポテトサラダ 


バジルソースのパスタと

ブリのバター醤油焼きと

ズッキーニのオリーブオイル焼き 


親子丼と冷奴 


息子が急に昼に帰って来たから

慌てて作ったキムチチャーハン 


煮込みハンバーグ


冷蔵庫の残り物で作ったペペロンチーノ 




今朝、息子と朝食を一緒に食べてる時、

「たまにはお父さんと散歩に行くか?」

と試しに聞いたところ

「いや、行かない」 

と、予想通りの返事が返ってきた。 

まぁリハビリを兼ねた散歩で

ゆっくりゆっくりしか歩けないから

「じゃあ、とうとうお父さんが一人じゃ

歩けなくなった時には一緒に行こうな」 

と言ってみた。

「そんな事はありえないよ、

全ては丸く収まるよ」 


息子に僕が肺がんになった事を

打ち明けた時も

「大丈夫、全ては丸く収まるよ」 

と言っていた。

父親がまさか癌になるなんて

信じたくはなかったのか、

今だに信じていないのか、

そう息子は息子なりに

自分に言い聞かせているのか… 

そういえば、僕の「癌」の話は

息子の口からは一切聞いた事がない。

あえて口にしないのであろう。


普段からあまり人に感情を見せない

自分の事をあまり人に言わない、

本当は繊細で

真面目でシャイな男の子。

それでも

自分なりにちゃんと考えがある子なのは

僕は知っている。


そんな微妙な年頃の息子と、少しの時間でも

向き合う事ができるのが食卓だ。 

何も喋らなくてもいい。

それでも一緒にいられるのだから。


さて、今日は何を作ろうかな…