【最先端の埋葬方法】

 

環境汚染が騒がれている中、土葬でもない、火葬でもない、最先端の埋葬方法が話題になっています。世界では、既に導入されている地域もあり、今後の行方が期待できそうです。

・液体火葬
アルカリ性の液体を使って溶かす「液体火葬」なるものがあります。「エコ火葬」とも呼ばれます。その処理方法は「アルカリ加水分解」といわれるものです。液体火葬とは言うものの、遺体が液体になるわけではありません。液体火葬を用いた場合にも、残るのは、灰状になった骨です。液体火葬では、遺体を80ガロン(約300リットル)くらいのアルカリ溶液が入った容器に収めます。それを華氏300度(摂氏150度)くらいに高温化することによって、人体のタンパク質や血液、脂肪を分解します。狂牛病を起こす原因になる微生物まできれいに殺菌することができます。遺体のほとんどは1~2時間で液体化します。後に残るのはコーヒー色をした液体と、粉末状の骨、歯の詰め物などの金属だけになります。遺体が自然に腐るプロセスを短時間で行うための装置で、環境負荷が低いことで知られています。火葬や土葬といった従来型のやり方では、二酸化炭素の大量排出が大気汚染を招くことが課題になっています。すでにアメリカでは、4分の一程度の州で合法化されています。火葬に比べて「残酷ではないことから、これを希望する人たちも増えているようです。この課題を軽減できる液体火葬が、今後主流になっていく可能性もあります。

・堆肥葬(コンポスト葬)
アメリカのワシントン州で始まった埋葬方法は、人体が堆肥になるというもの。リコンポーズ社が提案している方法です。遺体をウッドチップが敷き詰められた容器に入れ、更にカプセルの中に入れ、そこでバクテリアなどの微生物を増殖させ腐らせるという方法。約30日かけて分子レベルで分解され、その後土へと還り、そこから2~4週間かけて土を硬化させていく方法です。最終的には、1人のご遺体から約85リットルほどの土壌ができるそうで、園芸用堆肥に使われたり、保護森林に撒かれています。

・レゾメーション
イギリスのゾメーション社によって推進されている埋葬方法は、アルカリ加水分解を利用して、遺体を150度で2時間程加熱する方法。過熱後はリサイクル可能な液体と遺骨になります。液体には、糖分・塩分・アミノ酸などが含まれているので、下水に流すことも可能。肥料として家庭菜園に利用することもできます。CO2の排出量が減らせるとして、アメリカやイギリスなどの欧米諸国で広がっている方法です。

・フリーズドライ葬
スウェーデンの生物学者が開発したフリーズドライ葬は、プロメッサ・オーガニック社が提案している方法です。遺体を急速凍結して細かく崩し、乾燥させて粉末にし、大地にかえす方法です。まずは、遺体を液体窒素に浸した後、マイナス196度に約2時間保持して凍結させ、その後音波の振動を用いてご遺骨を粉砕して遺灰にする方法。その後、水分を蒸発させて、土中に埋葬する方法です。遺灰は半年~1年かけて、埋められた周囲に少しずつ栄養分を放ちながら、完全に土に戻っていきます。

 

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