【永代供養の落とし穴】

 

永代供養とは、遺族や子孫に代わって霊園や寺院などが遺骨を管理・供養することです。遺骨の管理と供養をすべて霊園や寺院へ任せることで、手間がかからなくなります。永代供養は、身寄りのない方や、後継ぎのない方の供養手段としてこれまで用いられてきましたが、「次の世代に墓守りの負担をかけたくない」「お墓にはあまり費用をかけたくない」などの理由から、あえて永代供養を選択する方も増えています。

お墓の継承を前提とした一般的なお墓では、維持費用として「年間管理料」が継続的にかかるものです。その点、永代供養の場合には、お墓を購入した後の「支払いがない」場合がほとんどです。ただし、墓所によっては、お墓の利用者が生前の間のみ年間管理料がかかると規定されている場合などもあります。詐欺まがいの悪徳業者も中には存在していますので、事前に細かく確認することが必要です。

永代供養の方法は、宗教・宗派を問わず募集している場合が多く、今まで信仰してきた宗派と供養の方法が異なる場合もあります。お寺によっては、檀家になることを求められる場合もあります。檀家とは、お布施などを払って寺院を支えることです。それ以外にも、「永代使用料」が請求される場合もあります。「永代使用料」とはお墓の土地を使用する権利金のようなものです。

「永代」という言葉は「期限を設けないこと」のように錯覚しがちですが、実際のところは期限が設けられていることがほとんどです。規約に小さく書かれていることが多くあります。期限は33年と規定している場合もありますし、数年間のみの場合もありますので、注意が必要です。

そして、期限が過ぎると、遺骨を取り出して、血縁の有る無しに関わらず色々な人の遺骨と一緒にひとまとめにされて埋葬されることになります。いわゆる「合祀墓」や「合葬墓」などと呼ばれる方法です。

永代供養であっても、合祀専用の永代供養墓があったり、一般墓と同じように「我が家のお墓」として利用できるタイプのものがあったりします。合祀専用の永代供養墓の場合、価格は1名あたりの金額となっていますので、埋葬する人数分だけ使用料金がかかります。夫婦やお子様など複数人での利用を考える場合、「普通のお墓を建てたほうが安くついた」なんてことにならないよう注意してください。また、永代供養がセットになったお墓の場合は、短期間の使用を前提としていて、一般的なお墓よりも納骨スペースが小さい場合が多くあります。何人分まで遺骨を埋葬できるのか、事前に確認をしておいたほうが安心です。特に注意が必要なのは、永代供養付墓所で専用墓石を設置する場合です。墓石に名前は刻まれますが、わざわざ高いお金を払って墓石まで用意しても一定期間が過ぎると墓石を撤去しなければならないため、再び撤去費用がかかってしまいます。

永代供養の方法も霊園や寺院によって異なります。僧侶が毎日読経をしてくれるところもあれば、お彼岸やお盆だけ大々的に合同供養を行うところなど頻度や規模は大きく異なります。

永代供養は、一般のお墓よりも費用を抑えられることが大きなメリットです。核家族化が進む現代のライフスタイルにも合っているせいか、その割合は加速度的に増えています。永代供養は、10年前なら、親せきから眉を顰められるなんていうこともあったようですが、現在ではとても一般的なものになっています。

 

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