【スイスの散骨】

 

スイスは、ヨーロッパの中で火葬率が最も高い国です。チェコ共和国と並んで、火葬率は80%を超えています。そして、スイスは、「遺族が葬儀や埋葬法を自由に選択できる」と認められていることでも有名です。その背景には、移民と共に発展してきた国であることも大きな理由のひとつです。信仰の環境も常に変化し、新しい儀式や埋葬法も頻繁に現れるという状況もあります。現在スイスでは5734の宗教団体が存在しており、そのうち半数がキリスト教団体で、残りは未認可のキリスト教系の宗派とその他の宗教である。無宗教が20%、イスラム教、ユダヤ教、ヒンドゥー教系の団体も存在しています。

樹木葬と散骨の先進国です。伝統的な儀式とは異なる新しいスタイルの弔い方が好意的に認められている社会では、遺灰を別荘の庭にまいたり、壺に入れて森の中に埋めたり、遺骨をダイヤモンドに加工するなど、オリジナリティ豊かな弔い方がとても多くあります。スイスの樹木葬は墓地に樹木を植えるという考え方ではなく、自然の樹木の根元へ散骨するという方法が圧倒的に人気です。そこは、ハイキングコースのような明るい森で、お墓や墓標などの人工物はすべて禁止されています。散骨は 個人の私有地に勝手に散骨しない限り自由であり、これと言った散骨に関する制約もありません。これは、国の環境保護および森林保全の政策がうまく機能している証明でもあり、同時に国民の環境意識レベルの高さを物語っています。

そして、新しい葬法が広がっているということは、逆に考えれば、伝統的教会から人々が遠ざかっていることを意味しています。現代人の心が伝統的な宗教から徐々に離れつつあることは、キリスト教においても進んでいるということになります。日本でも、仏教離れが進んでいる今日ですが、どんな宗教かに関わらず、形式的な儀式を行うことよりも、個人個人が自由なスピリチュアリティをもって、自由に故人を弔うような流れが、世界的な大きな潮流であると言えます。

 

【自分でできるDIY散骨ガイド】のトピックスはコチラ…

【自分でできるDIY散骨ガイド】のホームページはコチラ…