◆儲かる野菜はなに?

 

儲かる野菜は、高く売れる野菜です。つまり、希少価値が高く、付加価値をつけやすい野菜であること。肥料などの資材代金があまりかからず経費が安く済むことが大切です。ビーツ、コールラビ、カーボネロなど、流通量が少なくて珍しい野菜やハーブは単価が高くなります。農業収入をアップさせるためには、売上を伸ばすだけではなく、費用を抑えることも大切です。土壌自体に栄養が不足していると、莫大な費用がかかってしまうものです。多くの農家はこれが原因で赤字になってしまいます。少ない費用でより大きな売上をうみ、利益を最大化できるように意識して展開することが大切です。「ブランド野菜」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?例えば、「三浦大根」「夕張メロン」「葉山牛」など、「◯◯エリアといえば◯◯」とすぐに思いつく有名な農作物もありますし、「鎌倉野菜」「京野菜」「加賀野菜」など、特定品種でなくても、その地域で栽培された野菜の総称として使われる場合もあります。ですから、その地域の農園で栽培するだけで、ブランド化がしやすくなるということも考慮しましょう。そういったエリアでは、少量栽培するだけでも高単価で販売ができるため、大きな利益が見込めます。もしもブランドエリアの野菜が完全無農薬栽培だとしたら、かなりの高額で取引されることでしょう。

それでは、一般農家さんの場合には、何が一番儲かるのでしょう?農林水産省のデータに基づいて労働時間あたりの農業所得を計算し、高い順で並べてみると、以下のようになります。こちらは一般的な農業従事者の場合ですので、多くの場合、慣行農法によるものです。自然栽培とは明らかに状況が異なるものですが、参考までに知っておくとよいでしょう。収益の高い順ではこのような感じです。

順位 品目 農業所得・時給(円)
1位 ミニトマト 約1,800
2位 キャベツ 約1,750
3位 レタス     約1,700
4位 サトイモ 約1,520
5位 レンコン 約1,500

第1位はミニトマト。少ない土地でたくさん収穫することができます。単価も高いため、高い収益性が見込めます。旬の夏の作業は暑くて疲れるうえに、流通量が増えることで単価が下がってしまうのが難点です。春、秋、冬に出荷できるようにするには、ビニールハウス内での栽培が必要になります。見た目と味の良いミニトマトは、ほとんどが化学肥料によるものですので、自然の環境では、風雨にさらされますので、どうしてもいびつになってしまいます。自然農にこだわるなら、見た目が不揃いになるのは仕方がないと覚悟してください。ビニールハウスなどの初期設備を用意しなくてはならないため、水やりをしなくてはなりませんし、人工的な環境では、土中の微生物も育ちません。

第2位はキャベツ。手間がかからない作物として有名で、時間をあまり費やすことなく収入を得ることができます。手間がかからない分、広い畑でたくさん育てるのがポイントになります。また、キャベツは虫食いが結構あります。害虫に食べられないようにと、農薬を使うことは避けたいので、コンパニオンプランツを近くに植えることで被害を少なくする必要があります。

第3位はレタス。夏場の需要が大きく、夏に出荷できればかなりの高単価で得ることができます。比較的冷涼な気候を好みますので、長野、東北、北海道など、夏でも涼しい地域だと儲けるチャンスが大きいですが、関東圏の一般的な露地栽培で作りやすい季節は春と秋でしょう。

第4位はサトイモ。ゆっくり育ち、害虫などにも強いため管理が楽で、作業時間が少なくすむのが特徴です。温かい気候を好み、3月〜10月までが栽培期間になります。

第5位はレンコン。レンコンは泥水の中で育つため、水管理が必要です。蓮根の生育適温は25〜30度で、暑い夏に陽をしっかりと日光に当たることで成長する作物です。耐寒性の低い作物ですので、寒冷地での栽培は不向きです。

 

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