最近の車は、精度が、高く作られてますが、何時からこれほどのレベルになったのか?
飛行機の好きな方は、ご存知だとは思いますが、戦前、日本では、水冷エンジンを実用化できませんでした。
何例かの採用はありましたが、結局は、物にならなかった。
空冷エンジンは、そこそこの性能を発揮できたわけですから、水冷エンジンに必要な、高い工作技術、精度、品質が整っていなかった。
では、空冷エンジンは、そんなに、精度や、工作技術が、必要ないのでしょうか?
そんな筈は無いと思いますが、空冷エンジンが、成功した理由を、部品のレベルから、考えてみたいと思います。
真っ先に、気付くのは、クランクシャフト。
ゼロ戦で有名な 栄11型は、星型複列14気筒27,9㍑OHV 980PS/2700RPM/6000m
14気筒もありながら、クランクピンは2本しか、ありません。
当時有名なRRの、エンジンは、V12気筒クランクピンは、6本、同調を取るには、かなり精度が、高くないと物になりません。
クランクシャフトは、長くなるほど強度、精度を、上げる事が難しくなります。
次いで、カムシャフト。
カム山の数を比べると、栄エンジンは、たった、4つ。
対してV12は、OHVバンク共用として、12山。
単純に考えても、要求精度が、3倍になってしまいます。
又、V12は、冷却方法が、水冷に、限定されます.
栄の、シリンダーヘッドは、各気筒独立ですから精度が低くてもシール性能に、さほど影響は、ありませんが、V12は、6気筒分まとめて精度を、上げなければなりませんし、ガスシールだけでなく、水廻りの、シールも同時に達成させなければならない。
さらに、飛行機は、高空で、使用しますので、凍結対策も考えなければなりません。
水冷エンジンは、空冷に比べて、パッケージ全体の、精度バランスが、高くないと物になりません、高い精度を維持する事が出来る工業力が、日本には、まだ、無かったのでしょう。
しかし、足りない工業力でも、創意工夫で、栄エンジンを、完成させました。