東京都が実施し始めた動く防犯ステッカー 石原知事は効果があると力説していたが、果たしてどうなるであろうか?マスコミは事件・事故を取り上げる、テレビ、新聞などを見てると気分がわるくなる。悲惨な事件では当然、視聴者を意識してか同情的なトーンで語られる。もう少し事実を報道する部分と、感情を表現する部分を上手く切り分けしても良いのではないかと思う。コメントする解説者や芸能人などのいわゆる「ポジショントーク」もあるのは否めない。さて企画業やコンサルタントとしてどのようにして「課題を解決するか」という会話は日常的であるため、社会の抱える問題や解決しなければならない課題も考察する癖がある。


防犯ステッカーの費用対効果はどうだろうかとか?実際のコストが不明なのでなんともいえないが・・・。

本当に必要なら、「衆知を集めて役に立つ企画を募集する」ような企画が必要ではなかろうか?防犯のためのアイディアを公募するほうが「公募する」という告知だけでかなり意識が高まるはずである。また実際にマスコ各社に告知を担当させればマスコミの社会的価値も高まるはずである。更に協賛企業なども募り、予算化すれば大きなムーブメントを起こすぐらいの事は可能であろう。逆に社会全体が「犯罪を許さない」というムーブメントを生み出すことができなければ、問題の根本的解決にはならない。TVをみてかわいそうとか、自分じゃなくて良かったとか程度の憐憫の情を喚起しても意味はない。また「世の中には悪い人が居るもんだ」というような自分には関係がないと思うようなさめた感覚で流しても仕方がない。優秀な企画には賞金をつけるなどすれば、企画を出そうとする参加意欲は高まり、ボーっとTVを見る事も減るであろう。


女性にとっては災難であるが満員電車の痴漢行為なども、乗っている全員が痴漢を撲滅する気構えで乗車しているとわかればよっぽどのあほでない限り、痴漢などしないであろう。如何にしたら「全員が痴漢を撲滅する気構え」になるかを企画することである。これがJR、電鉄各社が企画すれば女性専用車両とかでお茶を濁す陳腐なものになってしまう。ちなみに女性専用車両という発想は、私から見ると「他の車両は痴漢がいるので女性だけの車両を用意しました」というだけで、痴漢は相変わらず「いる」事が前提だとしか思えない。更に全ての女性が乗車できるはずがない。


社会的な問題解決については、今のところ魅力的な企画はあまりでていないような気がする。それに比べて民間企業の販売促進の企画などは「これは上手い」と思えるような企画が多い。


道路渋滞、ごみ処理、少子高齢化・教育・・・などを本気で問題視し、行政も含め公共的機関が民間企業の知恵を活用したいなら、民間企業(この場合おおむね大手企業らしい・・)をやめて、国民の知恵を活用するといえば発想は大いに広がる