病気との向き合い方は時期によってさまざまです。
それぞれの時期の心構えをまとめました。
- 積極的に治療をしているとき
積極的に治療をしている時は治療の効果に一喜一憂。
日々データを見せられて、決断を迫られて
「ベルトコンベヤーに乗せられたように治療が進む」
なんてコメントはある意味その通りです。
嵐が過ぎ去ることを信じているこの時期は
期待した治療効果が出ないだけではなく体調を崩すこともしばしば。
昨日までできていたことが急にできなくなることがあります。
突然、しかもいくつも。
一生懸命登っていた人生の階段が下の方から崩れて
だいぶ下の方まで落ちてしまう感じ。
この時期は階段を登るのは大変ですが
落ちるときはいっきに落ちます。
生きることに絶望する人がいるのもおかしなことではありません。
そんな時は、
もう一度できることから階段を積み上げ直せばいいんです。
とてもつらい作業で、自分の未来を信じられないかもしれないですが
そう簡単にあきらめちゃもったいない。
自分に生きる理由があるのなら、歯を食いしばって階段を登ってほしい。
健康サポーターとして頑張っている人の支えになれるよう頑張っています。
- 治療が落ち着いて日常生活に戻ると
治療が落ち着いて日常生活に戻ると
治療前とは何か違う、別の世界に戻ってきたと感じる人もいます。
病気と出会う前は健康は当たり前、明日が来ないなんて考えたこともない...
病気の経験が心に確実に刻まれ、人生に当たり前がないことをきっと理解しています。
心のどこかに再発の不安を感じ、慣れるまでは日常生活にストレスを感じます。
私は病気になる前のもとの生活にそのまま戻る選択をしました。
正直かなり頑張って。
病人と同情されなくないし、出世もあきらめたくない。
その結果、5年後に2度目の肺がんに出会い
無理をして頑張ることばかりが生き方ではないことにようやく気付きました。
諦めるのではなく、生き方を変える。
人と同じ生き方をせずに、自分に合った生き方がきっとあるはず。
もしまだ見つけられていない人は、諦めずに探し続けましょう。
職場に病気のことを伝えずに職場復帰をする方が相当数います。
「心配をかけたくない」「出世に影響があるから」が本音でしょうか。
本人の選択なので何も問題ないですが、いつかカミングアウトできたらいいですね。
職場の雰囲気なのか、本人の心境の変化なのか、体調変化なのか。
頑張りすぎて2度目のがんに出会った経験者として
すべてに無理をしないことをお勧めします。
ゆっくり自分らしくいきましょう。
- 病気を手放せるとき
治療が終わってから数年の再発リスクにおびえる日々を超えて
5年生存を達成して、10年生存を達成して、薬がなくなり
年に1回の検査がなくなり、病院を卒業できる日が必ずきます。
途中で一方的に卒業することもありますが。
病気と向き合った経験はきっと自分に大きな気づきを与えてくれています。
生きる目的や病気の知識、信頼できる仲間など
この時期になると病気になってよかったとは言えなくても
心のどこかで病気に感謝をしているはずです。
だからこそ
病気に感謝をして、思い切って病気を手放してみましょう。
病気に関する本を捨ててもいいし、闘病仲間と距離を置いてもいいし。
自分の生き方に「病気」を紐付ける必要はなくて
新しい自分の人生を探して冒険の旅に出てほしい。
古いものを手放すときっと新しいものが入ってきます。
病気で知り合った仲間はある意味深い友情でつながっているので
少し時間をおいても、きっと待ってくれています。
それが闘病仲間!
お互いに便りがないのは喜ぶべきことです。
もし次に病気と向き合うことになった時に
「またよろしくね」なんて付き合いがあってもいいじゃないですか。
私は13年前の甲状腺がんを手放し、7年前の肺がんをちょっと手放し
患者としてではなく、医療・患者さん好きのサポーターとして活動しています。
手放すことは怖いことですが、きっとあなたもできるはず
あせらず、ゆっくりと
病気を手放した先にある世界は...
山あり谷あり、人生はピリッとスパイスが効いてますね。


