親が帰ってこない5年生になって、日中夜とわず、家の電話が鳴り止まなくなった家の前には黒塗りの車が常時止まっていた。親の借金とりだった。家の裏口から学校へいくようになった。人と顔を合わさないように気を使って生きた。その頃から、母親が家に返ってこなくなった。祖父も飲みに行ったきり、かえってこなくなった。長女は彼氏の家に入り浸り次女と、2人で震える日々を送った。はじめて、腕を切った。切り落とす勢いで、包丁を握って手首をきった。それでも母は、帰ってこなかった。