なんかこう、今、無性に切ないです。

ふと柳と乾さんの、葛藤というか、四年と二ヶ月と十五日について考えていたら泣きそうになった。(爆)

二人がダブルスを組んでいた頃、柳は乾がシングルスプレイヤーだと気づいて、色々悩んだんだと思う。

でも離れがたくて、結果、ああいう別れ方になってしまった。

でも乾さんは多分、気づいてた。引越しについてじゃなくて、自分と柳の違いについて。

二人で同じものを目指して、同じ世界を見つめて、けれど最後の一線で、もしくは根本的なラインで、自分と柳が違うということに。

それでも乾さんは柳と一緒に進んで行くことを選んだ。

だからこその「俺たちずっと一緒にいような」だったんじゃないかな、と。

乾さんは柳が不安にならないように、大丈夫、俺たちはずっと一緒なんだよって態度で表してた。

でも柳はそれに甘えることが出来なかった。乾さんが柳を甘やかせば甘やかすだけ辛かった。

乾は自分の可能性より柳とのダブルスの可能性を選んだ。

柳は乾の可能性を殺し続けることが出来なかった。

受け入れた乾と、それに甘んじることの出来なかった柳。

乾とダブルスを組んでいたい、でもそれはシングルスプレーヤーとしての乾貞治を殺してしまうことであり、そうしてまで自分のエゴを優先させることは出来ない。けれど一緒にいたい。堂々巡りです。

何より、柳は乾に捨てられるのが怖かった。

今はそうして乾は自分に手を差し伸べてくれている。けれどそれは永遠ではなく不変でもない。

いつかシングルスの魅力に目覚めてしまうかもしれない。そうしてダブルスを解消しなくてはならないかもしれない。

柳は自分の傍らを去る乾の後ろ姿に耐えられないのだと知っていた。

柳にとって乾は本当に大切で、好きで好きで仕方ないんだと思います。

それはどのカテゴリにも当てはめることが出来ない、ただひたすらに「好き」であり、それ以外でもそれ以上でもなく、ただひたすらに好きなんだと思います。しかしながらそれは癇癪を起こして泣き叫んで暴れる子供のように凶暴で幼稚で、乾を傷つけるものでしかない。だから、自分から乾の傍らを離れた。

それは乾を自分とのダブルスという枷から解き放つと同時に自らの保身でもあった。

だからこそ乾の元を去ってからはシングルスでやってきた。

自分の本領であるダブルスをやらないことが、自分のわがままでシングルスである乾を縛り付けていたことに対する贖罪のつもりだったのかもしれない。

そしてきっと乾は自分を追いかけてくる、と信じて。信じて、信じていなければ、やっていられなかった。

乾がそうであったように、柳にとってもこの四年と二ヶ月と十五日は決して晴れやかな日はなかったのではないでしょうか。

それぞれの場所で新しい人間関係を築いて、仲間が出来て、それでも不意に我に返る瞬間がある。

コートに立っていても不意に虚しくなるときがある。

どうして傍らに貞治はいないのだろう。

それは乾も同じだったんじゃないかと。

どうしてここに蓮二はいないのだろう。

けれど乾は柳とは違って前向きに考えていたのだと思う。

マイナスに考えそうになりながらも、本心ではマイナス思考一色だったとしてもそうではないのだプラスなのだと無理やり前を向くことで進んでいった。

だから海堂とのダブルスも・・・ああいや、そうじゃなくて、ああもうなんか頭ん中しっちゃかめっちゃかでうまく言葉に出来ません。感じたことの半分もきっと文章に出来ていない。

こういう時、自分の文章力のなさを悔やみます。

無駄にだらだらと語ってしまいましたが、読み返してみると微妙に伝えたかったことと違った意味合いの文章になってて、けれどそれをどういいなおしていいのかがわからなくて余計に悔やまれる。


とにかく、あの別れはどちらかが悪かったわけでもなく、けれどどちらにも原因があったのは確かで。

お互いがお互いに柔らかな棘を突き刺し、貫かれ、苦しんできたのだと。

乾は乾なりに、柳は柳なりに考えがあったんだし、辛かったのだと思うのです。