終わりを迎えたのは、あの人が卒業したその日だった。
別に別れようって言ったわけでも言われたわけでもない。
ただ何となく、これで終わりなんだなって思った。
中学と高校に分かれてからもこの関係を続けようとは思わなかったから。
あの人も何も言わなかった。俺も何も言わなかった。
ただ普通に、おめでとうございます、って言って。
ありがとうございます、って返された。
それっきり、あの人とは会ってない。連絡も取ってない。
結局はその程度だったのだろうと思う。
そもそも、付き合っていたとはいえ、一度もあの人は好きだとは言わなかった。
付き合ってみませんか、で始まって、何となく続けてきた。
だから別にこれは恋愛ではなかったのだ。
だけど。
乾君、と呼ぶあの人の声が。
今も耳を離れない。