女子同様に男子もカンピオーネに。その願いを込めサポはいつも以上に声援を送っていたに違いない。普段はゴール裏に居ないから、私の解釈は違っているかもしれないが今日に限っては本当にいつもと違う雰囲気だった気がする。何としてもタイトルを取るんだ、取らせるんだ、と。この雰囲気に選手が乗ればいいな、そう感じていた。
  平本 飯尾
    大悟
相馬     山田
  慶行  林
 富澤 李 米山
    高木
水原 柳沢 平野 玉乃 森本
自由席のバックよりに一つの弾幕が。「大沢の英雄」間違いなく一樹の事だろう。70人の友達を連れてきたのは本当だったようだ。だからこそ何としてもゴール、と思ったのだがいつもの一樹だった。というか、完全にヘディングは諦めた方がいいなと感じさせるものだった。一本は浮き気味に枠の外、こりゃ仕方ない。二本目はセットプレーからの相馬のクロスを叩きつけバウンドが大きく枠外。あの距離で外すってマルシオかあんたは、と突っ込みそうになった。
ファウルからFKを得て右サイドからのキック。大悟のキックに合わせたのは一樹、おお、今度こそは、と思ったがポスト。何かに呪われているとしか思えない、と落ち込んでいたらそのボールにチビが詰めていてヴェルディが先制した。
誰しもいけると思った雰囲気だったが、異変が起きる。ボールに行ったかに見えた慶行のタックルがファウルを取られてイエロー。慶行は既に一枚貰っているため退場となった。レフェリーは…柏原。大事な試合でこのような主審のセレクトをしたJFAを心から憎んだ。

    平本
 大悟   山田
    林
相馬     柳沢
 富澤 李 米山
    高木

完全に厳しい流れとなったがそれを行けるかもと思わせたのが「大沢の英雄」だった。中盤でボールをカットすると一樹得意のオラオラドリブル。PAまで行きあとは左足でちょこんと軽く流すだけだった。これで2-0。友達の前でよく決めた。飯尾・平本のアベックゴールは初めてじゃないかな。二人とも人間力の前で良くやった。あとは時間との戦い。完全にこちらは引きこもり状態。磐田は後半開始から中山、途中から川口と藤田を投入。攻撃的に出た。ただ、前田を早々に下げられたのはこちらとしては少し助かった。とはいえ人数は磐田有利。福西作戦が発動し何度もゴールを脅かされた。そしてゴール前でのファウル。名波のFKは完全にやられたと思ったが義成がスーパーセーブ。喜ぶ選手達。でも、まだ試合は終わってないんだぞ、と叫ぶ私。
数分後、西に決められ1点差。どうにか守りきれ、その願いだけだった。柳沢がクリアした時点で笛が鳴った。ヴェルディ8年ぶりの天皇杯制覇

五輪組みから外されたアテネ世代の奮闘が目に付いた。飯尾、平本、相馬、大悟、富澤、彼らの活躍なしに今回の優勝はなかっただろう。アテネで外された悔しさ、そして、ナビスコ杯を逃した悔しさ、これが後々彼らを大きくさせたのではないだろうか。富澤と飯尾の活躍に関しては私は、今年加入するであろうワシントンやマリーニョに弾かれまいという意地に見えたのだが違っていたようだ。このメンバーでやるのは最後、だから優勝したい。彼らを奮い立たせたのはその思いだったのだ。レンタル移籍濃厚というニュースは帰ってから知ったので驚いているし悲しい。戻ってきて欲しい。またこのメンバーで歓喜を味わうためにも。この日の事を忘れずに。