若い人に
「キリストの誕生日は?」と訊くと
「12月25日!」と答えます。
「じゃあ、お釈迦様の誕生日は?」と訊くと
「?????」です。
仏教の開祖であるお釈迦様の誕生日は4月8日です。
この日、寺院では「灌仏会(かんぶつえ)」または「仏生会
(ぶっしょうえ)」と呼ばれる行事を行ってお釈迦様の
誕生日をお祝いします。
境内にたくさんのお花で飾った小堂(花御堂:はなみどう)を
設け、甘茶を入れた水盤の上に「誕生仏(たんじょうぶつ)」を
安置して甘茶を灌(そそ)いでお参りし祝います。
お花をたくさん使って飾ることから「花祭り」とも呼ばれます。
「東都歳時記 灌仏会」 長谷川雪丹
「絵本吾妻抉(からげ) 灌仏会」 北尾重政
「花御堂」はお釈迦様の生誕地ルンビニ園を模したものです。
浅草寺の仏生会・花祭り
「誕生仏」はお釈迦様が生まれた時のお姿をかたどった像で
生まれてすぐ、東西南北の四方に7歩ずつ歩まれ、
右手で天を、左手で地を指して「天上天下唯我独尊
(てんじょうてんげゆいがどくそん」と唱えられた
ときの相を表しています。
「国宝 誕生釈迦仏立像」 東大寺
「天上天下唯我独尊」とは「すべての人間は、一つしかない
命をいただいている尊い存在である」という意味です。
このポスターのような?意味ではありません。
甘茶をかけて祝うのは?
お釈迦様がお生まれになった時、天から甘露が降り注ぎ
それを産湯としたことに由来しています。
この甘茶を頂き、これで赤ちゃんの頭を撫でると丈夫に育つ
とか、飲むと病気をしないとか、目に付けると目が良くなる
とか言われ、寺院の前で売られている竹の入れ物に頂いて
帰ります。
「江戸年中行事図絵」 吾妻健三郎
このお茶で墨を摺って習字をすると字が上手になると言われ、
更には紙に「千早振 卯月八日は吉日よ 神さげ虫を
せいばゐ(成敗)ぞする」と書き、家の隅に逆さまに貼ると
害虫除けになると信じられていました。
「卯の花月」 3代歌川豊国の初がつおの絵ですが
左下をアップすると貼ってありますね。
逆さまにして読んで下さい。
(おまけ)
「お釈迦になる」という言葉は鋳物師さんたちの隠語で、
物を作る過程で失敗したり、物が壊れてしまったときに
使う言葉です。
① 阿弥陀像を作ろうとして釈迦像を作ってしまい製品として
役立たなくなった
② 物を作るときに失敗し、「火が強かった」と言ったのを
江戸っ子なまりで「ひ」が「し」となり「しが強かった」
「しがつよか(った)」 「4月8日(しがつようか)」と
なり、4月8日がお釈迦様の誕生日であることを洒落て
言うようになった
などが語源と言われています。 (-_-;)
ことしはコロナウィルスの影響で花祭りを中止する寺院が
出ています。それでなくても忘れられつつ?ある行事です。
早く収まって欲しいですね。
おわり







