今週も4日続いた授業が終わったのでほっと一息ついた。尤も、Rの授業のグループ課題の作成と提出、就活の面接や、その選考プロセスでの課題作成などもありバタバタした

この間、毎日のようにchatGPTのお世話になった。特にRの授業はこれなしでは乗り切れなかった。Rのコードを書いてもらった。そして分析をしながら再びコードを修正してもらう。ずっとこの作業をし続けていたような気がする

最初にchatGPTを使ったのは昨年10月の秋学期のマーケティングの課題である。ある企業の製品を選んでそのブランド戦略を立てるようにという課題だった。まずはchatGPTで作り、今度はそれを超える内容を自力で作れというものだった

ある意味、chatGPT封じのような課題だった

路地裏は資生堂のシャンプー、TSUBAKIをこの課題で選んだ。なぜだろうか?日本人の同級生のKenがこの課題をやる際に、資生堂のTSUBAKIというシャンプーが昔あったね、という話をしていた、それで思いついたのだと思う

当時のchatGPTの履歴を見ると、使い慣れていないかなでの試行錯誤やつたない内容がMBA入学間もないころの思い出のようによみがえってきた


TSUBAKIの発売は2006年の春だった。路地裏も当時のことは原体験として覚えている。2006年の3月30日に「春・宣言」と銘打ったCMがリリースされた。黒髪がきれいな、当時日本を代表する若手、大物女優が何人も登場してその美しさをアピールしていた

SMAPのCMソングであるDear WomanもCMのイメージにぴったりだった。調べてみると、広告宣伝費として50億円もかけたとらしい。まさに贅沢で大げさだが社運を賭けた商品だったようだ

2006年と言えば路地裏は社会人2年目だった。ようやく景気が良くなりつつあるころだったように思える。いつだったかこれより少し前に、みずほコーポレート銀行が“投資銀行宣言”なる宣言を新聞広告に載せていた

いざなみ景気で日本の未来が少し明るくなってきて、日本が自信を取り戻す時代に、日本女性の美しさをたたえるCMとSMAPのDear Womanは当時の空気感にマッチしていたように思えた

日本から離れて間もなくのころ、この課題をやるにあたりTSUBAKIのなつかしさと当時を振り返り、あの頃はよかったなんて思いを馳せながら、YouTubeでこのCMを何度も見ていた

Welcome ようこそ日本へ という歌いだしがちょうどホームシックになっていた時の路地裏の心の隙間を埋めてくれた

2007年4月11日には「'07 TSUBAKI 春」篇、同年7月27日 に「'07 TSUBAKI 光」篇がリリースされ2013年までに23篇ものCMが放映された

あの頃のTSUBAKIのターゲットだった当時20~30代の女性も今は30代後半から50代になっていることだろう。そう思うと感慨深い

TSUBAKIのCMは2009年まで続いていた。2010年代に入るとすっかり見なくなった。そして2021年、TSUBAKIは発売元が資生堂からファイントゥデイへ変更された

MBAが終わるのもあと2か月余りだが、日本に帰ることも、そしてまた日本再興の時代をこの遠く離れたボストンで心待ちにしている