ラジオ日本SWEETの月曜日は 毎週、映画をご紹介してます!
5月9日月曜日にご紹介したのは本屋大賞受賞のベストセラー小説が待望の実写化!5月13日(金曜日)公開の映画『流浪の月』をご紹介。



スタジオには李相日監督がお越しくださいました



【あらすじ】 は
雨の公園で、10歳の少女・家内更紗がびしょ濡れになっているのを目にした19歳の大学生・佐伯文。更紗に傘を差し出した文は、引き取られている伯母の家に帰りたくないという彼女の気持ちを知り、自分の部屋に入れる。そのまま更紗は文のもとで2か月を過ごし、そのことで文は誘拐犯として逮捕されてしまう。被害女児、加害者というらく印を押された更紗と文は、15年後に思わぬ再会を果たすが・・・というお話です。
 
正直、とても難しく、
何をどう受け取っていいかわからなかったので、監督にお会いするまでの約1ヶ月間、原作を読んだり、インタビュー記事読んだり、文と更紗について考えて出した答えは、、、

幸せは、人の視点で見るのではなく、自分自身で感じるもの。

監督にお伝えすると、
「良い答えじゃないですか。答えなんてないんですが、素晴らしい!」と言っていただけました!
 
 
本作は、凪良ゆうさんの小説が原作ですが、
監督は本屋大賞を取る前に読まれ、「自分の針にふれるもの、自分の心に刺さるものがいくつかあり、答えが出せないのもそうだし、今の現代社会の空気を映している。形容し難い2人の絆、不確かな心の針にふれたらいいと思った。」そうです。

映像化については、
「映像になったときに、今の人に届けられるか難しかった。
わかりやすい、説明できる感情ではなく、渦の中にいるけど、表面的には普通にみえるような空気感を伝えるのが難しかった。」とのこと。

 そして、更紗役の広瀬すずさんとは『怒り』以来の6年ぶりのタッグでしたが、
「広瀬さんは『怒り』の時は
17歳で、演じる入り口の立っていたかどうかの状態で、色々細かく指摘したり話したそうですが、
今回は、彼女から湧き上がってくるものを手助けする感じ。
『怒り』の時は負けん気がすごかった。いろいろなものに負けないようにしていた。今は何かに負けないようにするのでなく、感情が熟成してきて、
彼女の中から湧きでるものと
役が繋がったときの強さが出てきた」そうです。

そして文役には松坂桃李さんしか考えられなかったそうで、
「理由がないのが理由。彼しか思いつかなかった。沢山の作品に出つつ、作品ごとに違う。前作を引きずってない。本人の中にきれいな水が流れているイメージ。それが文にぴったり。」と話してくださいました。

亮役の横浜流星さんについては、「ちょうど役者として飛躍したい、幅をひろげたいタイミングで出会った。今までのイメージをつきやぶりたい。よくぞ嫌われてしまう、誤解されることの多い役を、中に深く入ってくれた。
彼自身の持っている不器用さとまっすぐさは生かされていた。」
と話されていました。

 
監督が撮影中に特に印象に残っているシーンについては、
撮影監督のホン・ギョンピョ監督についてお話くださったのですが、
日本の風景の捉え方が、
李監督が思っていたものとは違い、何気ない夕暮れや湖の波文などが役者の心情と重なり合い美しいだけでなく、役者の心も表されているそうです。
私が印象的だったのは湖のシーンですが、『流浪の月』では、
水が2人をつなげたり、
包み込んだりとメタファーになっていて2回見てもらうと見えてくるものがあるのだそうです。

 この作品に込めた李監督の想いについては、
「今観ていただきたい。
生き辛さが隣りにあるときに、
自分の常識でものを判断してしまったり、どこかの人を批判してしまうことが気づかないうちにあったりするので、
自分の常識をちょっと疑ってみるという揺らぎをこの映画を観ることで気づきになるといい。
本当の真実は当事者にしかわからない。2人をどうみるか意識してみてもらいたい。感動を超えて共鳴してもらいたい」と答えてくださいましたが、

私自身、本当に心が揺さぶられた作品で、人と人について、自分の常識で理解しようとしたり、
自分の中の言葉で当てはめようとするのは、辞めよう、と思いました。
でも、そう思っていても、ついつい自分の視点で見てしまうもの。
それをちょっとずつでも変えていきたいと思います。

そして、もう1つ。
監督には時間が足りなくてお話しできなかったのですが、
この映画は、母親の責任の重さを問われている気もしました。
子供の人生は、母親に左右される。母親である前に、1人の人で、その人の人生なんだけど、、、
そこに人生を変えられてしまう子供がいる、ということを決して忘れないことの大切さも痛感しました。
子供がいる方、これから親になる方には、その辺もしっかり感じでいただけたらいいな、と個人的に感じました。

このことについて、李監督はどう思われて映画を撮ったのかな?
もっともっと、監督のお話をお聞きしたかったてです☺︎

 

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