埼玉県は6日、渋沢栄一の新1万円札発行を祝うイベントを県庁(さいたま市)で催す。国立印刷局が県に贈呈したコンテ画の複製、埼玉りそな銀行のルーツの1つである「黒須銀行」に渋沢が贈った書などを展示する。NTT東日本埼玉支店が、深谷市の旧渋沢邸を仮想現実(VR)で見学するコーナーを出展するなど、親子で楽しめる見どころが満載だ。「県庁七夕フェスティバル 栄一翁に願いを」は同日正午〜午後4時に開催する。渋沢関連のグッズや県産農産物などを販売、レプリカの紙幣で1億円の重さを体験するコーナーも設置する。渋沢の偉業と県の魅力をアピールする。NTT東のVRコーナーは旧渋沢邸「中の家(なかんち)」の居室内を撮影。ゴーグルを装着して、家の中に入ったような体験ができる。大型のタッチパネルを操作して移動もできる。新紙幣が発行された3日、埼玉県の大野元裕知事は「埼玉県にも関心が高まった。観光地や物産のPRに力を入れていきたい」と話した。渋沢の説いた「道徳経済合一」の考え、故郷埼玉とのつながりなどを知る機会を県民に提供。七夕のイベントらしく、短冊と笹も会場に用意する。