日本政策金融公庫がまとめた2023年度の群馬県内の創業融資実績(創業前と創業後1年以内)は前年度比14.2%増の306件だった。増加は2年連続。創業前融資が33.1%増の221件とけん引し、新型コロナウイルス禍前の19年度比でも34.8%増えた。人流の回復などに伴い、起業に踏み出す人も増えているようだ。融資総額は16.7%増の14億5000万円。創業前が11億5000万円、創業後1年以内が3億円だった。日本公庫前橋支店の担当者は「新型コロナの5類移行で人と会いやすくなり、オンラインでも連絡を取れる環境が整って創業の準備がしやすくなっている」とみる。第三者承継時向けの融資も目立ってきているという。創業前の融資実績を年代別にみると「30代」が36.2%(80件)と最多。「40代」が28.1%(62件)、「50代」が17.2%(38件)と続いた。業種別では「医療、福祉業」が訪問看護業を中心に前年度比54.2%増。美容業などの「サービス業」も39.3%増えた。