【NQNロンドン=蔭山道子】15日午前の欧州株式市場で主要な株価指数は上昇し、英国時間11時半時点で欧州主要600社の株価指数であるストックス600は前日終値を0.3%ほど上回っている。イタリア事業をスイスの通信大手スイスコムに売却すると公表した英ボーダフォングループなど通信株に買いが入っている。銀行株やエネルギー株にも買いが優勢となっている。ただ、前日の米物価指標を受けて米連邦準備理事会(FRB)が利下げの判断に慎重になりそうだとの見方が出ており、指数の上値は重い。2023年12月通期決算が大幅な赤字となった独ボノビアなど不動産株には売りが出ている。ドイツ株価指数(DAX)とフランスのCAC40はそれぞれ前日比0.4%前後、上昇している。英FTSE100種総合株価指数は同0.2%ほど高い水準となっている。ロンドン外国為替市場で、ユーロの対ドル相場は横ばい圏で推移している。英国時間11時半時点では、前日の同16時時点とほぼ同じ1ユーロ=1.0880〜90ドルとなっている。欧州時間15日午後に2月の米鉱工業生産指数などが発表されるのを前に、狭い範囲での推移となっている。英ポンドは対ドルで小幅に上昇し、1ポンド=1.2750〜60ドルと前日の同16時時点に比べ0.0010ドルのポンド高ドル安となっている。ロンドン原油市場(ICEフューチャーズ)で北海ブレント先物相場は1バレル85ドル近辺に下げている。ロンドン地金市場協会(LBMA)の金価格は1トロイオンス2165ドル台に上昇している。非鉄金属は、国際指標となるロンドン金属取引所(LME)の銅3カ月先物とアルミニウム3カ月先物、ニッケル3カ月先物がそろって上昇している。