小心者は、人の反応に敏感だ。
相手が少し眉をひそめれば「何か気分を害したかな?」と考えるし、
声のトーンが変われば「疲れているのかな」と察する。
昔はこの敏感さを「気にしすぎ」とマイナスに捉えていた。
しかし、管理職になってから気づいた。
この敏感さは、聞き上手としての大きな武器だということに。
相手の話を最後まで聞く。
目を見て相手の話を聞く。
ちゃんと聞いてるよって伝える。
言葉の裏にある本音や、表情の小さな変化を逃さない。
そして読み取った相手の情報を汲み取り、データとして自分の脳に保管する。
この一連の流れが、自分にとって相手との距離を縮められる最短コースなんだと
社会人17年目にして気付いた。
「聞き上手」の姿勢が、職場に安心感を生む。
「聞き上手」になれなかった、なるのが難しかったとしても、
「聞き上手」になろうとする過程が相手には伝わる。
部下は「この人は話を遮らない」「ちゃんと最後まで聞いてくれる」と感じ、
より本音を話してくれるようになる。
本音が集まる職場は、問題の早期発見ができ、結果的に成果にもつながる。
もちろん、聞くだけでは不十分だ。
受け取った声をどう行動に反映するかが大事だ。
僕は、聞いた内容を必ずメモに残し、次の会議や行動計画に組み込むようにしている。
小さな改善の積み重ねは、やがてチーム全体の信頼感を底上げする。
小心者は、無理に押しの強いリーダーを演じなくてもいい。
耳を傾け、相手を理解する力こそが、
自分にしかない強みだと胸を張っていいのではないかと思う。
今日もやったろ!!