皆さん、サイバーパンクって知ってますか?

 

サイバーパンク 街並み に対する画像結果

昨今はゲームでも話題のこのサイバーパンク。

実はこれ、ゲームの固有名詞ではなく、SFやアクションみたいな”ジャンル”の一つなんです。

 

今日はこのサイバーパンクを紹介してみたくなったので書きます。

 

目次

 

 1. 反逆と狂気の世界「サイバーパンク」

 

 

 

まずはサイバーパンクというジャンルの概要から。

 

サイバーパンクを説明するのに一番いいのは、SFとの違いです。

 

SF(サイエンスフィクション、スペースファンタジー、少し不思議etc)は、科学的哲学的な物語をさしていることが多いですスペースオペラと言われるような、壮大な世界観を内包していますね。

 

ではサイバーパンクは?というと、いわばこのSFのジャンルの中でも”めちゃくちゃ現実味マシマシ”と思っていただければと思います。

 

科学の中でも身近なもの、それは機械です。

この機械との共存がまず前提にあります。

 

そこに、政治は体制への不満を抱えている描写を加えます。反抗=パンクです。

 

そして、町はネオンライトてっかてかの世界。静かで高尚な建築的進化ではなく、人間の欲望を表す光が町を照らします。

 

はい、サイバーパンクの出来上がりです。簡単でしょ?

 

つまり、SFの世界であっても

 

・人間の理想ではなく現実的な未来を辿る

 

・人々の感情がよりむき出しになる

 

・現代技術の延長が世界を支える

 

が軸になっているのが、「サイバーパンク」です。

 

 

 

 2. ジャパンと「サイバーパンク」

 

 

 では、なぜこんな定義ができたのか。

 

 世にサイバーパンクという概念ができたのは、「ニューロマンサー」(著ウィリアムギブスン)という作品からと言われています。

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サイバーパンクの頂点『ニューロマンサー』は映画化されるのか?【傑作SF小説といえばこれ】 | ciatr[シアター]

 

 

それまでのSFが、丸みを帯びたデザイン、新時代における人間の思想変化などを扱ったのに対して、現実色の強いこの作品は衝撃だったようです。

 

そしてこのニューロマンサー…

 

なんと日本が舞台です。

 

当時からしても、バブルという欲望が生み出したネオンライトてかてかの世界は衝撃だったのでしょう。

 

そのため、サイバーパンクを扱う作品には

 

・ネオンライトてかてかの世界と和風建築

 

・近未来的な世界に忍者侍ヤクザなどのおちついた和風要素

 

が鉄板ネタになったということです。

時代があったからとはいえ、少しあとなら上海などがなっても良かったかもしれません。

しかし、このニューロマンサーがあったからこそ、海外の日本のイメージが大きく変化していったのです。

 

サイバーパンクを知ると「海外のジャパン像」が見えてきますね。

 

 

 

 3. 切っても切れない「グロテスク」要素

 

 

 

さて、ここまで書いてきて、なぜサイバーパンクはニッチなジャンルとなっているのか。

 

それは、グロテスク描写です。

 

人間は本能的に、自分がなりたくない視覚的状況に嫌悪感がでる(鳥肌が立つなど)よう設計されています。

 

大きなケガをした人、病気で腫れあがる、そういった描写にたいして嫌悪感が出るのは普通のことなのです。

 

サイバーパンクの世界には、そういった描写がもりもりです。

 

機械と人体の融合、異形の姿への賛美、機械の反抗による人体破壊描写。

そういった「現実に起こりうる可能性がある」描写が描かれます。

 

ですが、こういった世界から見放されていても反抗するという精神こそ、サイバーパンクの根幹でもあるのです。

 

私みたいな木曜洋画劇場で幼少期から鍛えられた人間は大丈夫ですが、勧めるからには注意喚起はしないといけません。

 

 

 

 4. なぜ私は愛したのか

 

 

 

私の人生を狂わせたサイバーパンク。

その原因は主に2つです。

 

・身近だったことを知ってしまった。

 

初めて東京の新宿シティに行った時のことを鮮明に覚えています。

あの映画で見たようなネオンライトてかてかの世界が広がっているのです。

 

作品でみてきた世界が実は身近だと知ると、私はサイバーパンクという世界と、この欲望にまみれた現実を愛するようになっていました。

 

 

(こちらは”東京をサイバーパンクっぽく撮ってみた”という動画です。)

 

・幼少期にみた作品の影響

 

80,90年代の作品はサイバーパンクに溢れています。

 

大きなスペースオペラSF作品のスターウォーズなどの巨額ハリウッドのおこぼれか、世間のビデオブームに合わせて大量の低予算映画が生まれました。

 

宇宙描写ができないから、舞台は荒野や現代の街並みが多くなり、衣装も現代的なものに改造を加えたものが多くなりました。

 

そこに、映像作品としてのサイバーパンクが乱造されます。

身近な未来、ありそうな世界、そういった作品が、ほぼ毎週テレビで放送されていたのです。

 

怖さで寝れない日もありましたが、そういった作品を見ることが娯楽になり、映像作品への愛へと変わっていきました。

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以上の2つが、私がこの変態奇天烈ジャンルを愛した原因だと考えています。

 

 

 

 5. 悪の元凶「ポールバーホーベン」

 

 

 

はい、やっとここまで来ました。

ここまで個人的な感情の爆発に付き合っていただきありがとうございます。

 

私は普段、作品の感想を書いているのですが、私がどうしても紹介したい作品があるのです。それが

 

「ロボコップ」「トータルリコール」「スターシップトゥルーパーズ」です!!

 

そう、ポールバーホーベン監督の作品です!!

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ですが、いきなりこの監督の作品を紹介は難しいと思いました。

私なりのバーホーベン監督像ですが、

 

・低予算界隈の怪物

・グロテスクに美しさを加えた変態

・”サイバーパンク娯楽”の神様

 

です。誰が見ると思いますこんな変態の作品を(本音)

 

だから、その前提としてサイバーパンクという概念を私なりに説明してみました。

 

あと自分なりにジャンルを書き出してみると、頭の整理にもなりますね。

 

 

 

 6. 最後に

 

 

読んでいただきありがとうございます。

映像作品というものは、そのまま見ても面白い作品だってあります。

ですが、私は

 

・時代背景

・作者(監督、脚本etc)の心情

・作品の土台(BGM、ジャンル、元ネタetc)

 

というスパイスを加えると、本当の意味での”面白い”につながると考えています。

 

皆さんにも作品を楽しんでもらいたいです。そのための手助けを、今後も書いていきたいです。

 

では、次回まで。さよなら、さよなら、さよなら。