The Refugee All Stars of Sierra Leone
FUJI ROCK2006に参加してきた。
所属しているHunger Free WorldというNGO団体でのブース出展がメインの目的だったけど、今回、幸いなことにFUJI ROCK参加アーティストの『The Refugee All Stars of Sierra Leone』というバンドとトーク・セッションする機会をもらいました!
フジロックの前にUNHCR主催の『難民映画上映会』が開催されたし、来日前は全米ツアーをしてたので知ってる人もいるかもしれないけど、このバンドは西アフリカのシエラレオネという国で1991年に内戦が勃発し、着の身着のまま難民キャンプに逃げ込んだ人々で結成されたバンド。
http://www.unhcr.or.jp/news/event/20060720_RefugeeFilmFestival.html
彼らのバンド結成エピソードや歌が聴けます。↓(歌詞にも注目を!)
http://refugeeallstars.org/v3/index.html
トークセッションでは、彼らが単に元ミュージシャンで音楽が好きということではなく、内戦・難民という過酷な経験を通じて、もう争いはやめて欲しいという歌にこめられた想いを来場者に知ってもらいたくて、『バンド結成エピソード』や『内戦での経験』、『難民キャンプ生活』、『音楽を通じて世界に伝えたいこと』などをリーダーのKoromoさんに話してもらいました。
内戦により全財産を失い、やっと逃げ込んだ難民キャンプでも、十分な食料・仕事はなく、人々は悲惨な経験のトラウマを忘れられずストレスを募らせる一方。難民キャンプから出ることも制限されているため、何をすることもなくただただ、今の状況を改善するような出来事が起こるのを待つだけの生活。内戦中は、もう誰のことも信用できなくなったこと。でも、大好きだった音楽を口ずさんでいる時だけは、すべての苦しみを忘れることができたこと。。。
彼の口から発する一言一言に強い想いが込められており、僕が一体どれだけ、彼の言葉に含まれる想いを理解することができるのか、トークの途中で考えてしまった。
昔、バングラデシュで貧困層への開発問題に携わっていたとき、約一年ちかく滞在していた村の仲良くなった人に、
『貧しい人の気持ちは、所詮、貧しい人にしか分からない。』
と言われたことがある。この一言、正直、当時の僕には非常にキツかった。一年間も一緒に生活してきても、結局、自分は村人の気持ちを理解できていなかったんだな。(ってか、貧しさを経験したことのない自分には無理なんだな。)
今回、Koromoさんとのトークを通じて、どれだけのことを自分は吸収し、それを今後どう活用できるのかな。単なる良い経験で終わらせたくないし。
よく、『他人の問題を自分の問題として捉える』、『対岸の火ではない』なんて言うけど、経験のないことをどうすれば自分の身近な問題として取り上げられるのかな。それとも、所詮、未経験のことは分からないので、はなから理解しようとはせず、知識の一つとして聞くだけでいいのかな。
皆どうしてるんだろう。